身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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ギュウニュウ「牛乳」
◆子どもから年配者まで毎日飲みたい、手軽なたんばく質、カルシウムな
どの補給源。
◆二日酔い/□角炎
骨粗鬆症予防/神経安定
●戦後、急速に普及した牛乳
西洋では古くから飲まれているほぼ完全な栄養食品です。日本で一般に飲まれるようにな
ったのはごく最近、戦後になってからのことです。
飛鳥時代には貴族たちが飲んでいたと
いう記録もあるようですが、庶民には縁のないものでした。
しかも、そのあとの時代では
宗教上の問題などから肉食を嫌うようになり、同時に牛乳もますます飲まれなくなったよ
うです。
それでも、明治時代になると少しずつ飲まれるようになりました。明治6年に牛
乳搾取規則という法令が発布されていますから、当時はすでに牛乳が飲まれていたことが
わかります。
しかし、一般庶民が口にできるようなものではなかったようです。
戦後、ア
メリカ文化が入ってくるとともに、食生活もアメリカナイズされ、急速に牛乳が普及しま
した。子どもたちの給食に、脱脂粉乳が導入されたのも大きかったかもしれません。以後
、消費量はのびる一方で、最近ではどこの家の食卓にも午乳が並ぶようになりました。
●おやつや料理に幅広く使える牛乳
牛乳はそのまま飲むだけでなく、子どものおやつや料理にさまざまに利用できます。
くだ
ものと牛乳をミキサーにかけたフルーツミルク、卵と牛乳をミックスしたミルクセーキな
どは栄養豊富で、子どもに人気の甘高いドリンク。
ミルクゼリーや、午乳、卵、砂糖をク
リーム状に煮たカスタードクリームは、おやつに最適です。
肉や野菜のクリーム煮、クリ
ームスープなどの料理は、だれにでも好かれる品でしょう。
みそ汁に加えたり、マヨネー
ズに入れてのばしたものもおいしいものです。
また、牛乳にはにおいを吸収するはたらき
がありますから、魚やレバーを牛乳につけるなどの下ごしらえにもよく利用されます。
●さまざまな加工乳が作られる
牛乳は、そのままのほかに、用途に応じていろいろな加工乳に作りかえられたりもします
。
粉乳は19世紀末から作られたもので、牛乳から水分をぬいて乾燥させて粉状にしたも
の。赤ちやん用の調整粉乳や脱脂粉乳などがあります。
脱脂粉乳(スキムミルク)は脂肪
分をぬいてあるので、ダイエット食品にもなります。
昔は子どもたちが給食で飲んでいま
したが、いまは菓子や料理を作るときに使われています。
午乳か脱脂乳を低温で濃縮した
ものが練乳です。
これに砂糖を加えるとコンデンスミルク、加えないものをエバミルクと
いいます。
●病人や子どもに欠かせない栄養分をもつ
牛乳はすぐれた食品で1本(200ml)で、たんぱく質5.8g、脂質が6.4g。そ
のほかカルシウム、ビタミンA、B1、B2と、鉄分とビタミンCのほかは、ほぼすべての
栄養素をもっています。
したがって、病人や成長期の子どもには欠かせない食品といえる
でしょう。また、脂質は乳濁状になっているため、消化がよいのが特徴です。
●胃壁を守り、二日酔い症状をやわらげる
牛乳のたんばく質は必須アミノ酸を多く含んでいるため、重要なアミノ酸源となります。
乳脂肪には、胃や腸の内壁を保護する成分が含まれています。
とくに、タバコ、アルコー
ルなど、の原因になる有害な刺激から、胃腸を守ってくれるはたらきがあるので、喫煙者
やよく酒を飲む人は、積極的に飲むようにしましょう。
もちろん喫煙、飲酒などの習慣の
ない人も牛乳を飲んでいれば、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などにかかりにくくなります。二日
酔いに牛乳というのも、よく知られています。
ぬるめの牛乳を飲むと、良質のたんばく質
が補給され、肝臓が早く同復するのです。胃の痛みをやわらげる効果もあるので、飲みす
ぎた翌朝、胃が痛むときには、効果的です。
ロ角びらんにも効果的です。くちびるのはし
がかわいてひびがはいるのは、ビタミンB2が不足しているため。ビタンB2を多く含む牛
乳は、その治療に有効なのです。
●骨粗鬆症防止に最適の牛乳
カルシウムは100g中100mgもあり、そのうえ吸収率も高いので、カルシウム補給
源として注目されています。
おまけに、牛乳のカルシウムは吸収率がばつぐんに高く、魚
の3倍にものぽります。スポーツなどで体を動かしたあとは、大量のカルシウムが汗のな
かへ排出されますから、そのぶんを補給しなければなりません。
これを魚や海藻からとろ
うとするとたいへんですが、牛乳なら簡単です。カルシウムは骨をじょうぶにしたり、ス
トレスにも効果的ですから、スポーツマンならずとも、ふだんから摂取するようにしたい
ものです。
最近間題になっている骨粗鬆症は、カルシウム不足で骨がスカスカになる女性
に多い病気ですが、この骨粗髭症の予防に牛乳は欠かせません。カルシウムは錠剤でとる
より、牛乳など食品でとるほうが利用されやすいという研究結果もありますので、ぜひ毎
日飲む習慣をつけたいものです
●情緒を安定させ、無気力をなくす、カルシウムの効果
カルシウムというと、骨や歯をつくる栄養素という考えが一般的ですが、これ以外に脳神
経の興奮をおさえ、イライラや無気力を解消するはたらきもあると考えられています。
動
物実験では、カルシウムが不足すると、不安定で異常に怒りっぽくなったり、なにもやる
気がおこらない無気力状態におちいってしまいがちだということです。
非行問題をおこし
た子どもの食事には、野菜嫌い、清涼飲料水や菓子の多食など共通の特徴があり、なかで
もカルシウム不足が大きな原因だという人もあります。
こうした子どもの情緒不安定を防
止するためにも、牛乳を飲む習慣はぜひつけたいものです。
小魚、海草などより、手軽に
カルシウムが摂取できるのが、牛乳のありがたいところでしょう。成長期の子どもなら1
日に400ml、成人なら300ml(50歳以上の女性は骨粗髭症防止のために400
ml)飲めばいいでしょう。
コップ3杯の牛乳には、カルシウムはほぼ十分、ビタミンB
2は必要量の半分、ビタミンAは30%、たんばく質は25〜30%も含んでいるのです。
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