身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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サバ





◆旬は秋。

横腹に金色の模様があるのが、脂がのっていて新鮮な証拠。




◆(効用)


肝臓病予防/貧血/高血圧予防/関節炎




●豊富に含まれるビタミンB2


サバほど好き嫌いがはっきり分かれる魚もありませんが、サバは栄養的にとても優れた魚 です。

たんぱく質はもとより各種栄養素をまんべんなく含みます。

中でもビタミンB2や Dが多く、特にビタミンB2は魚の中では群を抜く豊富さです。
ビタミンB2はアミノ酸 や脂質、炭水化物の代謝に必要な栄養素で、体の成長を促進する作用を持っています。
不 足すると発育阻害を起こしかねません。
また口の中に泡粒状の潰瘍ができる口内炎や口の 両端がひび割れたり、ただれたりする口角炎も慢性化している場合はビタミんB2の不 足が原因といわれています。
成長期には、特にビタミンB2の補給が重要といえるでしょ う。
食生活に、ビタミンB2の宝庫といわれるサバを加えるようにしたいものです。




●秋にとれるサバは、脂がのっていて美味


サバは、世界各地でとれる回遊魚です。これもイワシ同様、昔は大衆魚を代表する魚のひ とつだったのですが、最近は漁獲量も滅り、値段も高くなってきたようです。サバといえ ば秋が旬。「秋サバは嫁に食わすな」ということわざもあるくらいです。春から初夏にか けて産卵を終えたばかりのサバには、脂肪分がほとんど含まれていないのに、秋のサバに は15%もの脂肪分があります。 ●味のよいマサバ、加工用のゴマサバ


サバにはマサバ、ゴマサバなどがありますが、一般に会べられるのはマ サバのこと。

ホンサバとかヒラサバともよばれています。
体長は50cmくらいで、背中 が青く波状の紋があり、腹は銀白色。脂がのり、味もサバのなかでもっともよいのがマサ バです。

これにくらべてゴマサバは、マルサバともよばれ、からだがやや丸いの が特徴。ゴマサバという名前からわかるとおり、からだに小さなゴマのような斑点が見え ます。脂肪分も少なく、加工用にまわされることが多いのがこの種類です。

しかし、マサ バとちがってこのゴマサバは、一年じゅうほとんど味が変わりません。マサバの味が急激 に落ちる夏場などに、マサバのピンチヒッター的役割を果たしてくれるのです




●酢じめから揚げ物まで、幅広い料理法がある


鮮度のいいサバは塩で十分にしめて、酢につけたしめサバが絶品。
酒の肴に最適です。

ま た、すし飯にこのしめサバをのせて作る「ばってら」は、大阪でよく作られる上方ずしの 代表的なものです。
このほか、塩焼きにしても、みそ煮にしても、サバはじつにおいしもの。
しょうゆに漬けておいて小麦粉をまぶして揚げた立田揚げなどは、魚嫌いの子どもで も喜んで食べてくれるはずです。




●えらが赤いものは新鮮な証拠


鮮度のいいサバを選ぶには、まず外見にだまされないこと。

「サバの生き腐れ」という言 葉がありますが、それほどサバは鮮度落ちが早いのです。
その原因は、サバに含まれてい る酵素のはたらきが活発なため。
サバにあたってじんま疹などができるのも、この酵素の せいです。

新鮮かどうかは、まずえらを見ます。ここが鮮やかな赤だったら、まず心配は ありません。鮮度落ちは、最初にえらからくるからです。
目もポイントです。どの魚でも 同じですが、できるだけ目が透明で、澄んでいるものを選びましょう。
切り身のときは、 できるだけ血あいの境目がはっきりしているものを選 びましょう。




●肝臓にいいビタミンB12が豊富


サバのように身が赤い魚を赤身魚といいます。
なぜ身が赤いかというと、海の表面に近い 場所を回遊している魚は、一般に活動量が多いからです。活動量が多いということは、そ れだけ酸素を使うので、体内に酸素を多くとりこまなければなりません。
酸素を効率よく 運ぶために、赤身魚には多量のミオグロビンが含まれています。そのため身が赤くなるの です。

この赤身には、動物のレバーと似た成分が含まれています。
ビタミンB1、A、D 、E、鉄分などの栄養素が多いのですが、なかでも顕著なのがビタミンB12。このビタ ミンには肝臓の疾患を予防する作用があるため、肝臓の弱い人は積極的に摂取するとよい でしょう。
ビタミンB12は不足すると、悪性の貧血症と関係があるといわれます。女性 に多い貧血は、鉄分とともに、このビタミンB12がたりないのも原因のひとつと考えら れます。
また、ビタミンB12は老人性痴呆症を防ぐ効果もあるという最近の研究もあり 、ひじょうに注目を集めだしました。
ビタミンB12は成長をうながすはたらきもありま すから、成長期の若者や、貧血の女性は、おおいにサバを食べてほしいものです。




●高血圧を予防し、関節炎にも効果がある

サバやイワシを代表とする赤身魚には、EPA(IPA)という不飽和 脂肪酸が大量に含まれています。
これは悪玉コレステロールを減らすた め、高血圧や動脈硬化の予防に効果的なのです。

また欧米には、魚油は開節炎に効くという民間療法があります。
炎症の もととなる物質をEPA(IPA)がとり除くというのです。
関節のは れ、痛みなどで悩んでいる人は、サバに代表される青魚を毎日食べてい れば、関節炎の痛みも消えてくる可能性があります。





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