生活習慣病
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水溶性食物繊維





◆(水溶性食物繊維はこんな人におすすめ)

 
 太りぎみの人。

血糖値の上昇を抑え、精尿病を予防したい人。

血中コレステロール値の 上昇を抑え、動脈硬化を予防したい人。




★水溶性食物繊維は体内でこんな作用をします


・ブドウ糖の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値の急激な上昇を防ぐ。

・コレステロールの吸収を抑制する。

・胆汁酸を吸着し、体外に排泄させる。

・腸管内で高粘度のゲルを形成して栄養素が拡散するのを防ぎ、栄養素の吸収を緩慢に  する。ちなみに、ヌルヌルした粘性が凝固したものをゲルという。

・腸内でナトリウムイオンと力リウムイオンの交換反応により、食塩のナトリウムを排  泄させ、血圧を下げる。




◆過剰症


とりすぎて下痢症状をおこすと、ミネラルなど人体に必要な成分を排出させてしまう。




★コピー・イクラは本物よりへルシー


 コピー食品のイクラは本物そっくり。
見ただけではもちろん、よほどよく味わって食べ なければ本物かどうかわかりません。

この人工イクラの原料として使われているのが、食 物繊維のアルギン酸です。 本物のイクラは指析りの高コレステロール食品ですから、成 人病が気になる人にはあまりおすすめできませんが、へルシーなコピー・イクラなら、イ クラ丼にしてたっぷり食べても安心(?)です。




★食物繊維は「ノン・カロリー」ではないけれど・・

 「食物繊維は人の消化器官では消化吸収されないはずだから、ノン・カロリー」と思っ ていませんか。
しかし実際には大腸で腸内細菌によって分解され、分解物が利用されるた め、エネルギー(カロリー)を発生するのです。 

しかし、いずれにしても低エネルギー であることは事実ですし、食物繊維の多い食品は満腹感が得られやすいのです。水溶性食 物繊維には栄養素の消化吸収を緩慢にする作用もあります。

また、このエネルギーは脂肪 に合成されることはありません。




◆ヌルヌルした性質をもち、成人病予防に有効


 水溶性食物繊維は、植物の細胞内にある貯蔵物質や分泌物で、水に溶け、食品の水分を 抱き込んでゲル化します。

「微細な糸状の物質」という普通の「繊維」の概念にあてはま りませんが、人間の消化液によって消化されることのないものとして、「食物繊維」と呼 ばれます。

人体に好ましくない物質の吸収を妨げ、便として排泄させるなど、人が健康を 保つのに有効なさまざまな生理作用をすることがわかっており、特に肥満や成人病を防ぐ 効果が大きいことが認められています。

従来の炭水化物のなかの「繊維」には、水溶性食 物繊維は含まれておらず、1993年の『目本標準食物繊維成分表』で初めて数値が公表 されました。ペクチン質、植物ガム、粘質物、海藻多糖類、化学修飾多糖類などがありま す。




★精尿病を予防する


 水溶性食物繊維は粘度が高いので、多く含む食品を食べた場合、胃から小腸への食べ物 の移動がゆるやかになります。

また、ブドウ糖の吸収速度を緩慢にするので、食後の急激 な血糖の上昇を防ぎます。
糖尿病は、血糖を利用するために必要なインスリンが不足する ことによっておこる病気ですが、血糖の上昇がゆるやかであればインスリンが無理なく作 用し、不足することはありません。
現代人に糖尿病が多いのは、脂質のとりすぎによって インスリンの産生に負担をかけ、インスリン不足となるから、と考えられていますが、水 溶性食物繊維にはこれを防ぐ効果があるわけです。




★動脈硬化を予防する


 詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、水溶性食物繊維はコレステロールの吸 収を抑制するはたらきがあることがわかっています。

特にコンニャクマンナンやペクチン など、ゲル状になりやすい食物繊維を摂取すると、便への胆汁酸の排泄量をふやします。 胆汁酸は肝臓でコレステロールを原料にしてつくられるので、結果的にコレステロールを 減らし、動脈硬化を予防することになります。




★高血圧症を予防する


 水溶性のなかでも待にアルギン酸に顕著です。

アルギン酸は食品中ではカリウムなどの ミネラルと結びついていますが、胃の中では胃酸の影響でカリウムを放し、小腸でナトリ ウムと結びついてともに排出されます。

一方、胃でアルギン酸から離れたカリウムは、腸 から吸取されて血液中のナトリウムを追い出す役割をします。一種のイオン交換反応です が、ナトリウムを排除することで血圧を下げるわけです。




★ペクチン質(水溶性)


 水溶性のペクチン質は細胞間の結合物質で、りんごや柑橘類の果皮など、果物に多く含 まれる多糖類です。

果物の酸味をつくる有機酸や砂糖と反応して、ジャムやマーマレード をゼリー状に固める作用があり、主成分であるペクチンは加工食品の添加物として、また 胃腸薬にも使われています。




★植物ガム


 樹皮や果樹からの分泌物で、樹皮を傷つけるとたくさん得られます。
代表的なものにグ アーガム、キサンタンガムなどがあります。

グアーガムは、パキスタンやインドでとれる マメ科グアーの種子から得られますが、冷水によく溶け、粘性も高いので、食品の増粘剤 やゼリーに用いられています。

食品素材として開発されたグアーガム分泌物は、酵素を作 用させ、無色透明、無味無臭にして、食品への利用性を高めたものです。




★粘質物


 種子、葉、根などの細胞膜の肥厚物質、細胞内貯蔵物質として存在します。

よく知られ ているコンニャクマンナンは、こんにゃく芋の塊茎に含まれる多糖類で、おもな成分はブ ドウ糖(グルコース)と単糖類とマンノースから構成されるグルコマンナンです。グルコ マンナンは、菓子、飲料、ダイエット食品などに用いられています。




★海藻多糖類


 昆布、わかめなどの褐藻類から抽出されるアルギン酸、てんぐさ、おごのりから抽出さ れるカンテン(寒天)、アイリッシュモスという紅藻類から抽出されるカラギーナンがあ ります。

ゲル状になりやすく、粘性、保湿性、乳化安定性などがあるため、食品の品質向 上剤として使われています。
アルギン酸は、海藻のヌルヌルした部分で、細胞壁と細胞間 に存在する多糖類です。昔から、「昆布は血圧を下げる」といわれていましたが、これは アルギン酸のはたらきによるものです。




★化学修飾多糖類・化学合成多糖類


 でんぷん質を加工したり、化学的に合成したもので、水溶性食物繊維としての作用をも っています。

CMC(カルボキシメチルセルロース)、難消化性デキストリン、ポリデキ ストロースなどがありますが、扱いやすい形状で、食品の加工に用いられます。
CMCは 、不溶性食物繊維のセルロースを化学的に処理したもので、水によく溶けて安定したゲル をつくります。
食品の増粘剤や安定剤としてアイスクリーム、ジャム、ケチャップ、ソー スなどに加えられています。
難消化性デキストリンは、ばれいしょでんぷんを熱処理して 精製、抽出した食物繊維です。
飲料、菓子、ドレッシング、スープ、水産練り製品などに 用いられています。









★水溶性食物繊維を多く含んでいる食品

1食分/単位g


ライ麦粉100g・・・・・4.7

干し柿70g・・・・・・・2.7

ゴボウ40g・・・・・・・1.6

中華麺(ゆで)200g・・1.4

オートミル40g・・・・・1.3

干しあんず30g・・・・・1.1

ごま10g・・・・・・・・1.0

そば(ゆで)200g・・・1.0

いんげん豆(乾燥)30g・1.0

切り干し大根20g・・・・0.7

トマトジュース195g(1缶)・0.6

ほうれん草70g・・・・・0.6






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