身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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あんず・干しあんず


◆(薬効)


・冷え性
・虚弱体質
・便秘
・下痢
・疲労回復
・美肌




●あんすの種子は漢方の材料にもなる


 中国が原産で、ヨーロッパには1世紀ごろ伝わったといわれます。

アメリカで栽培され るようになったのは18世紀からで、カリフォルニアはいまでは、世界的な産地になって います。
 春に花が咲き、6〜7月にだいだい色の実が熟します。

そのまま生食するほか 、干しあんずにしたり、ジャムやシロップ漬けに加工したりします。
種子を陰干ししたも のは、漢方では杏仁(キョウニン)といって、ぜんそくやせきどめの薬用にします。
杏仁湯と いって中華料理のデザートに出る甘ずっぱい飲み物は、文字どおり杏仁が材料。
消化を助 ける作用があるので、油っこい中華料理を食べたあとには最適なのです。




●ビダミンA、ミネラルが豊富


 あんずの実は、適度な甘みと酸味を持っています。
酸味の主成分はリンゴ酸、クエン酸 などの有機酸で、甘みの主体はブドウ糖、果糖などから成っています。

ビタミン類ではA が多く、リン、鉄分などのミネラル類も豊富。
とくに干しあんずにはミネラルが多く含ま れています。
旬は6〜7月。オレンジ色によく熟れたもので、張りがよく、ややかための ものを選びましょう。




●干しあんずは体を温め、疲労を回復きせる


 あんずは冷え症によく効くといわれます。
これは果肉に、体を温める性質があるからで、 干しあんずを毎日数個食べつづけるだけで、がんこな冷え症もやわらいできます。

冷え症 で虚弱体質の人なら、あんず酒がいっそう効果的でしょう。毎晩、杯に1杯飲めば体が温 まり、滋養強壮に効果があります。
とくにアペリティフとして食前に飲めば、食欲が増し ます。
便秘のときに、あんずの実を食べると、便通がよくなることがあります。
生のまま でもいいし、干したものでも効きめは変わりません。
これは実に緩下性があるからです。 漢方では杏仁を下剤に用いることもあります。
逆に下痢をしているときには、生のあんず をそのままでなく、油で揚げて食べると、下痢が止まるといわれています。

干しあんずは てっとり早い疲労回復薬として利用してほしいもの。
干したものは生にくらべて果糖がひ じょうに多く、ハイカロリーなので、食べるとすぐに吸収されてエネルギーになります。

激しい運動をして疲れたときなどに、2〜3個食べるだけで元気が回復します。 
また外 用として、あんずジュースを浴用剤に用いれば、肌をなめらかにする効果が得られます。









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