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写真咲き方
学名等[学名]Tanacetum vulgare[英名]Tansy[和名]ヨモギグサ
特徴北欧原産のキク科の多年草。草丈1m強。香はかなり強く芳香といってもよい香だが食用に適さない
葉は、濃い緑で鋸状となっています。。
利用部地上部
育て方栽培する場所は、良く日の当たる肥沃な、若干保湿性の強い場所が良く、大きい花を着けます。
種は、春と晩夏に蒔くのが良く、殖やす場合は株分けで殖やします。
利用法一般には駆虫剤として利用されますが、花は乾燥してリースやドライフラワーアレンジメントなどにも使います。
地上部は草木染めの染料としても利用されます。
Recipe等なし
その他一部、専門書によると大量に収穫できることから染色剤として利用でき、いろいろな色に染め分けることができるとのことです。
参考冷蔵庫のない時代においては、ハエ等を追い払うためタンジーの葉を肉に擦り付けて利用していたそうです。
花は、その形状からアメリカなどでは「ボタン」ともいわれています。
成 分精油(ツヨン)、タンニン、ビタミンC、クエン酸、蓚酸等
追記
その1 2004.8.8

 例年、7月下旬から8月一杯、…いや、9月末くらいまで咲きつづけるのがタンジーである。
 今年も7月28日に開花を確認した。冷夏であった昨年よりは早い開花であったが、この6年間では、昨年に次ぐ遅い開花である。
 タンジーの花は、左の写真のようにひとつひとつが直径1cm程度の厚みのある堅い花である。アメリカなどでは「ボタン」というイメージに近いのか、その通りに呼ばれているものである。
 もっとも和名は「ヨモギギク」というものであって、葉は羊歯状をして、しいていえばヨモギに似ているとも言え、一方、花は菊を連想させる綺麗な黄色であることから付けられたものではないかと思う。

 もちろん科はキク科であり、和菊とは異なった香りがするハーブである、

 この香りの中心は「ツヨン」と呼ばれているものであり、なかなか爽やかであり、芳醇であり、独特の強い香りである。
 この香りを虫が嫌うことから、かつては食料の保存や肉類の保存にこのハーブを大量に使っていたこともあったという。
 が、実際、現代においては冷蔵庫がこのようなハーブに替わって使われるようになり、加えて化学合成による安全な防腐剤も開発されていることから、今は虫除けなどとしては殆どと使われていないのではないかと思う。
 ただし、香りが比較的「芳香」と呼べるものであることから、香りを楽しむのと虫除けを兼ねて、一部のハーバリストは乾燥させたものなどでサシェを作り利用しているようだ。
 我が家では、切花としての利用が1番多いのだが、あまりに大量にできるので、花が咲く時期に大量に収穫して乾燥。ドライフラワーとして利用することも多い。また、時期的に言えば、ちょうどお盆の時期に開花時期が重なるので、この時期に利用できる花でもある。
 このハーブを育てるときの注意としては、地下茎でドンドン回りに広がってしまうので、適度な広さのところから回りに広がらないような工夫が必要である。育てるのは大変楽で、種から発芽すれば100%大丈夫である。あとは肥沃で日当たりが良く、水はけの良いところであればドンドン育つのである。
 我が家では当初、畑に一株を移植したところ、いつのまにか畑の3分の1を占めるようになり、昨年、今年と大きく根を掘り起こして切りとり、やっと20株程度までにその勢力を落としたところである。  


その2 2014.4.10

 ハーブの栽培を始めて何年目かに北海道を旅行したことがある。
 ラヴェンダーで有名な富良野に立ち寄った際、富田ファームの道脇にきれいな緑の葉をつけ、まっ黄色で小さい円状の硬い花が咲いていた。
 そこで働いてる人から花の名前は「タンジー」ということを教えてもらって、それがハーブであることが分かった。
 葉を手で揉むと独特の香りで、それは自分が好む香りの一種である。

 そのタンジーが、今年も元気に畑で育っている。
   株は主に根で増えていくのだが、実生でも増える。
 根は次第に張り巡らされて、最初一株であったものが数年もすると周り中に縦横無尽に根を伸ばして群生地を作ってしまう。
 以前に畑の半分くらいまで根を伸ばして巨大化したことから、いくつかを残して根を取り去る作業をしたことがあるが、かなり労力を要した。
 今は、写真のように大きな株で育てているわけだが、今年の時期が終わったところで、少し整理をする必要が出てきた。
 今回、畑を整理する段階で、実生での発生は今のところ10株程度であるが、2株を残してすべて廃棄した。
 それ程利用しないし、あとからの手入れや場合によっては根を掘り返しての廃棄などに手間がかかるからだ。
 そして残した2株についても、根を掘り起こしてそのまま自宅に持ち帰り、自宅の庭に植えることで処理をした。
 何故そのようにしたかというと、実は、レモンタイムを長期にわたり畑で育てていて一昨年の年末、ほんの一部を自宅へ持ち帰って栽培を始めたわけだ。
 これは一つには、庭のグランドカバー的な役割をタイムでできるのではないかと思ったことと、もう一つは、万が一畑のレモンタイムがダメになった時に自宅の庭にあれば、すぐに復活させることができるものと考えたからである。
 そして、それは結果として成功し、グランドカバー的に今少しずつ庭にレモンタイムが広がってきているし、また、畑にあったレモンタイムは完全に枯れてしまったようだが、何時でも復活できるようになっている。
 今回のタンジーの移植も同じ理由からである。
 また、今後、畑にある多くのハーブを少しずつ庭に移植することを考えている。
 庭にはすでに、コモンタイム、オレガノ、アップルミント、ルッコラ等があるから、追加するものとしてベルガモット、タラゴン、セージ、チャイブ、フェンネルなどを考えている。
 問題は、かなり大株になってしまったルバーブを移植するかどうか、悩んでいるとことである。
 
 ところで、タンジーの花を見てもらいたい。
 (花の写真はいずれも昨年撮影したもの。)。
 右の写真では、アメリカなどで「ボタン」と称されるタンジーの花のまさにその通りの形をしている。
 花はかなり固く、これが開花の状況であるとずぅーと認識していた。
 また、秋の終わりになってもこの形は崩れず、「ボタン」状を呈していたわけだ。
 もちろんドライフラワーにしても水分が抜けることで花の大きさは縮小してしまうが形状は同じであった。
 ところが、左の写真を見ると、3つある花のうちで左側の2輪はドーム状に盛り上がった花の形となっている。
 そして右側に1輪は従来通りの形状であることが分かる。
 本来の花の形はどっちであろうかと悩むところであるが、このドーム状の花の形に似たハーブがある。
 サントリーナである。
 蕾の状況が、ボタンと言われるタンジーの形状に酷似しているし、またサントリーナの場合、細かい花が蕾の周辺部から咲き始めて、最後に真ん中まで咲くとドーム状ないしは円状になる。
 つまり、タンジーもサントリーナと同じであって、最終形となる花の形を今までは見逃していたのかもしれないということだ。
 まあ、同じキク科ということもあって、形状が似ているのかもしれない。
 いずれにしても、今年は、これからがタンジーの開花期を迎えることになる。
 足繁く畑に通い、花の変化を確認していこうと考えている。


その3 2020.7.16

 梅雨の合間を縫って、畑に寄って見たら「ヨモギギク」の花が咲いていた。

 ヨモギギクというとちょっと馴染みがありそうでないのだが、一般的には「タンジー Tansy」と言いわれているハーブである。

 和名が「ヨモギギク」ということになる。

 確かに葉はヨモギに似ているし、 香りもほんのわずかだがヨモギっぽい感じがする。

 実際にはツヨンという精油分の香りと言うことになる。
 草丈は最大で2m近くなり、花をその頂点につけるので撮影が難しい場合がある。
 でも、今回は、無理に下に向けて撮ってきたものである。

 もう少し寄ってみよう。

 花はこの状態では手で触ると固く感じる。

 こんな形・硬さからアメリカ等では「(洋服の)ボタン」という別名もある。
 一つの花を接写したものがこれだ。

 これはまだ殆ど花が開いていないのだが、周りに蕊が出ているところが開花って言えるようだ。
 ところで、花の大きさは?って思うのだが・・・

 今(7月12日)時点で見れば大体1cm程度である。

 その後もそれほど大きくは咲かないのだが、幾つもの花が集まっているので遠目からは黄色い花がそれなりに咲いているように見える。
 タンジーは、1990年代に北海道で出会ったハーブである。
 これは「その2」でも書いたことなのだが、車で旅行中に富良野に入り、富田ファームを散策していた時に道端に植えられているのを発見した。
 濃い緑の葉と先端の黄色いボタンのような花に見とれていたら、そばで作業している人から
 「タンジーって言うんですよ!」
 と教えてもらったのが最初の出会いであった。
 手で葉を揉み揉みすると独特の清涼感と言うのか良い香りがして、こんなハーブもあるんだと、一気に好きになってしまった。
 その後、苗を手に入れ育てて、今に至るわけだ。

 ところで、このタンジーに花が完全に咲いた状態がこれだ。

 これは、2012年10月20日に撮影したもので、機材はPANSONICのDMC-TZ10というデジカメである
 花期はこの写真の撮影時期でもわかるのだが、今頃から10月末頃までとかなり長い。
 で、タンジーの厄介なところは
1.大きくなりすぎること
2.根でも種でもやたら増えること
3.自分としてはあまり利用勝手が無いこと
 である。
 大量に収穫できるので、草木染に使えるのだが、自分としてはせいぜい葉と花の綺麗な部分をドライフラワーとして利用する程度でしかない。
(;^ω^)

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