その1 2005.7.10
やっと雨がやんだ、今日7月10日に畑の様子を見に行ってみた。
予想を超えた雑草の成長と、これも予想外だったがビーツがそろそろ収穫できるまでになってきた。
かなり蒸し暑いので雑草取りやビーツの収穫は来週以降にして、ハーブ中心の畑に行ってみると、ここはハーブが育ちすぎてしまい、倒れているものや開花の終期を迎えたものなどで足の踏み場も無い。もちろん雑草も凄まじく生えている。ここの整理も来週以降ということにして、開花状態を確認した。
やっぱり2週間も畑のハーブに目を通さないのは記録をつける場合には良くない。この間に、ヒッソプが開花し満開を迎え、またレモンバームもあちこちで花をつけている状況となっている。その他、フェンネルとオレガノは超満開状態でブンブンとミツバチやら花アブやらが飛び交っている。
毎年3月下旬から4月上旬にかけて、花粉症気味で悩む時期がある。その対処方法でレモンバームの夏における収穫・保存を考えて実行しようと思うのだが、毎年決まったように夏にはそれを忘れてしまうのである。
しかし、今年はなんとしても収穫保存をしようと思っている。
そんな思いでレモンバームを見てみると、かなり花をつけているものが多く、そのためなのか、天候のためなのか、綺麗な緑の葉も黄変しているものも多くなっている。レモンバームの収穫時期としては、花の咲く直前のところとされているのだが、何とかまだ間に合う状況である。
もっとも、畑のレモンバームの花が咲き過ぎていたとしても、庭に幾株かまだ緑濃い葉をもつレモンバームが育っている。これを収穫してしまえばギリギリ来年の花粉症発生時期に使用するのに見合う量の収穫が見込めそうである。
さて、左上の写真であるが、これがレモンバームの「花」である。実際の大きさは、花額から花先まで1cm程度の白色の小さな花である。これが茎と葉の付け根から咲くのである。花が咲いてもなかなかわからないのは、すぐ上にある葉に隠れてしまうためであるこのような場合には、少し低いい位置で観察すると発見しやすいのである。
このレモンバームが上手く収穫・乾燥できたところで、またここで紹介したいと思う。
ところで、時期的には同じレモン系の香りがするレモンバーベナも花期を迎えている。
実際には、レモンバームよりも1週間ほど早く咲き初め、そろそろ終期となる。
このレモンバーベナやレモンバームと、レモングラスをあわせたハーブティは、とてもさわやかなサマードリンクとなる。もちろん、冷たくしたほうが夏向きである。このハーブティは、我が家ではかなり頻繁に飲む。そのため、いずれのハーブも、生葉での利用がかなり多くなり、時としてレモンバームの葉が足りなくなることもあるのである。今年は、レモングラスを中心にハーブティを作ることになりそうである。
その2 2005.12.11
種シリーズに突入して今回は3回目となる。この種シリーズは、年度内は続けていこうと思う。
さて、そこで今日取り上げる種は、タイトルにもあるように『レモンバームの種』ということになる。
前2回で取り上げたバジルもローズマリーもシソ科の唇型の花から実をつけている。もちろん、レモンバームもシソ科の多年草であり、シソ科に特徴的な唇型の花をつける。
今回の調べたレモンバームは、畑に移植して既に10年を経たかなり古い株から、種穂を採取したものである。
時期的には、初冬ということで、地上部はかなり色あせ、株元にみどりの葉が集まって越冬体制完了という状況である。そこから、幾本もの枯れて茶変した花穂が伸びているといったところである。
@穂茎に対する種嚢のつき方【左上写真参照】
花穂の付き方は、バジルとまったく同様である。したがって、バジルのときの説明を、若干レモンバーム用に手直しして載せると、
レモンバームは、しそ科の植物の特徴のひとつとなっている『四角い茎』を持つハーブである。そのため、花穂の茎も四角くなっている。この面を順にABCDとすると、AとCの面、BとDの面がそれぞれ平行にあることになる。そこで、種嚢のつき方なのだが、下の種嚢から順に説明すると、まずAとCの面にそれぞれ3個の種嚢がつく(つまり花が咲くというわけだ。以下同じ。)。次にその直ぐ上の種嚢はBとDの面に同様に3個ずつ種嚢がつくのである。その結果、種穂の先端までこの『かわりばんこ』の原則は保たれ種がその中で熟成していくことになる。ところが、花が割いている最中や、肥大化した種嚢は、外見上は茎の周りを取り囲み綺麗に6個の種嚢があるように見えてしまうのである。
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A種の入り方
右の写真種は全部で4粒入っている。種嚢を写真に撮るときに、中の種が見えるようにとナイフで種嚢を切り開いたときに種にも力が加わり、やや前のほうに種が移動してしまったが、実際は右奥のほうについているのが正常な状態である。
この種の付き方は、バジルと同じである。ただし、バジルと違うのは、種が落ちやすい構造になっていて、バジルがしっかりと種を抱え込んでしまうのとはかなり異なる状況である。
そのため、大量に種嚢が付いた茎を採取してきたのだが、実際に種が4つ残っているものは少なく、多くは種が既に落ちてしまい『空』の状態のものが多かった。それでも、1本の茎からは100粒ほどの種を採取することができた。
B種の外観
種は黒色に近く、細かく皺があるが表面は光沢がある。
種の大きさは1mm×0.6mm程度でかなり小さい。バジルと比較すれば、ほぼ半分の大きさであるといえよう。
レモンバームは多年草で根さえしっかりしていればどんどん増えるものと思っていた。最初、畑に移植したのは2株程度であったが、今や百株近くになっている。それもこの何年間か、間引いての結果である。ということは株が大きくなって増えるのは極僅かで、毎年かなりの数の種が落ち、実生で新たな株となっていくということが考えられる。来年は、この辺をしっかりと確認してみようと思う。
その1 2008.8.10
レモンバームの栽培は実に簡単だ。
良く耕した日当たり良好、水はけバッチリの畑に肥料漉きこみ、そこに種を蒔いて発芽させればそれで良い。
後は太陽と雨が頑張ってくれるのである。
そして、一度根付いてしまうと、毎年毎年根が越冬して春になると次々に新芽が伸びそのまま大きく成長してくれるのである。
夏になる前に大きく剪定をし、更に真夏にももう一回、大きく剪定をする。
剪定イコール収穫でもある。
収穫したものはすぐにでも利用したくて、生葉でレモンバームティを創る。この時期には、まだレモングラスが大きくなっていないので、香りに変化をつける意味でレモンバーベナなどを併せても面白いティとなる。
レモンバームの花は白色で実に小さい。
接写したものを載せれば右の写真になるのわけだが、本当は小さい花なのである。
目立たない花ということもあって、葉の裏側に咲くというイメージが強いのだが、実際には葉の付け根に咲くものである。開花日との関係で最初に咲いた花は?と思って毎年探すのだが、比較的探すのことが難しいものである。
写真のレモンバームは昨年植え替えを行ったものである。
既に芽が出ていたものを、4月下旬に無理やり植え替えてしまったのであるが、意外にこの植え替えが良かったようで、昨年も大きく育ち大量に花を咲かせた。2年目の今年は植え替えもせず大丈夫かとも思ったのであるが、まったく問題なく成長をした。
今年は新芽がある程度の大きさになったところで大きく剪定をしてみた。
効果はてきめんで、残った枝が一段と大きくなり、剪定した根元に近い枝からもあふれるくらい大量のわき目が噴出してきた。
夏になってからはこんもりとした小低木といった状況になりながらも、まだまだ枝を伸ばし続けている。
葉自体は、春先に成長した葉に比べれば半分程度の大きさになってしまっているし、葉の色も日照り続きということもあってやや黄ばんできている。
そこで、枝の若返りと、大きな葉の収穫を狙って、今週再度剪定を試みてみようと思っている。この結果はまた成功したときにこのコーナーで報告することにしたい。
さて、レモンバームは我が家のベーシックなハーブのひとつで、何年か毎に根分けしたり植え替えをしたりしながらも最初のときから継続して20年も栽培を続けているハーブである。もう少し利用法を考えなければいけないと思っているところである。
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