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写真若葉と花芽果実
学名等[学名]Gardenia jasminoides[英名]Gardenia[和名]クチナシ
特徴日本・中国に自生するアカネ科クチナシ属の常緑の低木。樹高は約2メートル。
利用部花・果実
育て方園芸店などで苗を買うか、初夏に挿し木で増やせます。
日当たりがよい土地を選んで、あらかじめ堆肥を良く漉き込んでから植えてください。
利用法消炎・利尿の漢方薬として乾燥果実を利用しています。
民間では着色料としてクリキントンやたくあん漬けなどに利用されます。
漢方では「山梔子(さんしし)」と呼んでいます。
花は食用になります。
Recipe等クリキントン等の着色
その他名前の由来は、果実の口が開かないことから「口無し」からの命名。
一方漢方の「梔子」は中国の徳利(「巵」という名の酒器)の形に似ていることから、これに木偏をつけてつけた名前だと言われています。
クチナシは八重と一重がありますが、八重は果実ができず加えて香りも少ないことから、ぜひ一重のクチナシを楽しんでください。
参考花言葉は「清潔」
追記 その1  2000.12.16

 下の写真は、ご存知のクチナシの実である。
 実は「山梔子」というのだが、これは栗キントンなどを作るときの着色材として非常に重宝するものである。春の若芽の時期の葉の艶やかな美しさ、そして薫り高い花が咲く時期を迎えるのである。クチナシの学名がGardenia jasminoidesというのだから、Gardeniaが発見者の名前であることはさておき、ジャスミン系の香ということになる。
 我が家では、このクチナシを殆ど利用することがない。唯一利用するのは、花が咲いた時期に、切花として食卓などを飾るのことである。大きな部屋であっても一輪のくちなしの花で十分過ぎるくらいの香である。
 クチナシの花は切花にしておくと意外に日保ちするものである。純白な花びらは次第に黄味を帯び、最後は張りをなくして茶色くなってしまうのだが、香りは最後までしっかりと残っている。同じジャスミン系の香が強い「ニオイバンマツリ」が切花にしてしまうと次第に香がうせてしまうのとは対照的である。
 50年ほど前の映画に「旅情」があるが、この映画のいくつかのシーンで登場する花でもある。このとき映画の画面に登場するベネチアのクチナシの花は日本のものと比べるとちょっと小さいような感じがした。ただ、映画のほんのわずかなシーンで見た程度あり、確実なことはいえないのだが・・・。

 今週は、庭の木の紹介となったが、ハーブに関連の木としては、ローズマリーやブラックベリー、ラズへリー、マートル、ユーカリなどがあり、我が庭や室内で元気に育っている状況である。


その2  2002.12.22

 年末になって結構重宝するのがこのクチナシの実である。

 栗キントン等を作るときの着色材となる。「着色剤」というと怖いイメージであるのだが「材」となると、なにか自然の材料だな、と安心感がある。事実、効用もしっかりしており消化を助け利尿作用もあるといわれている。もちろんこれは自然染料なので草木染めにも使われているのである。

 我が家では庭木の一つとして南西に植えてあるのだが、植える場所冬場は霜に当たらず強い北風にさらされない日向がいいとされている。ただ、かなり寒さに強い植物なので、関東以南であれば露地での栽培で十分である。
 時期的に11月終りから12月中旬にかけて収穫の時期になる。花はたくさん咲くのだがそれが全て実を結ぶわけでもない。ただしかなりの数を収穫できるのも確かである。

 右の写真のように、我が家のクチナシは一重である。クチナシは収穫した後、陰干しにして乾燥することでかなり長い期間保存することができる。しかも自然染料としての効力が落ちないのである。クチナシの実自体はたくさん収穫しても、食材の一つとして現在は余り利用していないような気がする。
 昨年夏に「黄金羹」というレシピを載せたことがある。これはクチナシの実を砕いてしばらく煮て色を出し、それに砂糖を溶かして寒天で固めるという簡単なデザートなのだが、このときに使ったクチナシは5年ほど前に収穫したものであった。それでもたった一つのクチナシでまさに「黄金色」を出すことができた。
 料理自体は甘すぎて家族からは余り評判が良くなかったものであったが・・・。

 また、タクアンなども最近は自宅で漬けることが殆どなくなってしまった。同様に、上に紹介した栗きんとんも、自宅で作るというよりは正月料理の一つとしてデパートやスーパーで売っているので、それを買ってきてしまうことがほとんどである。
 ちなみに、簡単に栗きんとんを作ろうと思っても、栗もサツマイモを少なくとも一晩は水に漬けてアクを抜く必要があったりする。そのため、まともに全てを手作りで作ろうものなら手間が非常にかかってしまうのも事実である。
 我が家でもクチナシの実はたくさん収穫するのだが、これを使ってなかなか料理を作れないのである。


その3  2021.7.10

天気が今一歩で、なかなか散歩に踏み出せない。
そんな中でも花はしっかり咲いているのだけれども、濡れた花の写真は自分にとってはかなりハードルが高い。

従って、雨が降っているときのみつけた花であっても、とりあえず1~2枚撮っておき、雨が降っていないときに再度撮影することが多い。

そんな花の一つがクチナシである。

また、白色の花を撮影するのもかなり難しいことに気が付いた。

特にこのクチナシのように何枚も花弁が重なっているものでは難易度が高い。

これは蕾のときにも言える話である。


クチナシは漢字で「梔子」と書く。

名前の由来は諸説あってなかなか難しい。

しかしこの八重咲きの梔子は、別名ガーデニアと呼ばれるものである。

ただ、クチナシの英名がガーデニアなので特に一重のクチナシと分ける必要もないような気がする。


このような感じのクチナシだと、クチナシと言うより白薔薇と言ったほうが良いくらいである。

美しいし、香り高い。



ちなみに一重のクチナシと言うと
咲き始めたばかりではあるが、こんな感じで、このほうが良く見るものではないかと思う。

かつて、庭にあったクチナシなのだが、間違って根元から切ってしまった後はひこばえも出ず結局枯らしてしまった。

この画像は枯れる前に撮ったものである。


「クチナシ」と言って思い出されるのは、やっぱり「旅情」という映画だろうなぁ。
確か英語のタイトルは「Summertime 」であったような。
そして主題歌が「Summertime In Venice」であった。
キャサリン・ヘップバーンとロッサノ・ブラッティが主演し、ヴェニスを舞台とした恋の始まり〜展開〜別れの物語であった。
この中で、幾度かクチナシの花が出てきて、それが伏線となっているわけだ。

駅のプラットホーム、動き始めた汽車、車窓から身を乗り出す彼女、それでも彼は来ない。
そして汽車が速度を増し始めたところで、走ってくる彼、ホームの端まで追って来る。
プレゼントを手渡そうとする彼。
が、間に合わずに、箱からクチナシの花をとりだし高く掲げる彼。
そして投げキスをする彼女----
汽車はどんどんヴェニスから離れていく。
そしてSummertime In Veniceの曲が流れる。

という最後の場面なのだが、映画の中に出てきたクチナシは八重であったような。


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