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写真根茎
学名等[学名]Armoracia rusticana[英名]Horse Radish[和名]ワサビダイコン
特徴ヨーロッパ原産のアブラナ科の多年草。
草丈は1.5メートル程度
利用部主に根茎部
育て方春先に良く耕した畑に堆肥を施し、根を適当な長さにきりわけ植える。(芽が出るまで水栽培をしたものをそのまま植えても良い。)
葉が大きく繁るので、夏頃に回りの葉を整理し風通しをよくしておく。
増やす方法は株分け。
利用法ワサビの代用、ホースラディシュソースなど
根茎部を利用するときは「必ず」摩り下ろして辛味成分であるマスタードオイルを引出すようにして使うことが原則。
Recipe
収 穫秋の終りに掘り出して根茎部を収穫する。保存は冷蔵庫の野菜室を利用して保存。
成 分マスタードオイル・アスパラギン・ビタミンC等
効 用利尿作用
追 記
その1 2002.3.31

 「ハーブ雑記帳」の中でチョットだけ「ホースラディシュ」の話題が出た。
 そこで今週はホースラディッシュを取り上げてみることとした。

 我が家では幾年か前から畑でホースラディシュを栽培している。「栽培」というほど立派なものではないのだが、2株ほど植えて、秋にねずみの尻尾のような細っこいものを収穫してはそれなりの料理に利用して「お〜辛い、美味、美味」などと喜んでいた。ただ本体は絶対に収穫していないので、今どのくらいの太さとなっているかは分からない。
 ところが、昨年11月に函館の朝市で「ワサビ大根」というものを1本2000円で購入してきた。もちろんホースラディシュなのだが余りの太さに思わず頭をたれたほどであった。子供の腕ぐらいの太さがあるのである。買ったとき(函館の朝市といってもこのとき行ったのは「自由市場」)に店の人に聞いたら函館でできるわけではなくもっと北海道でも北部の方でこのような立派なものが出きるのだ、と教えてもらった。
 このホースラディッシュはその後何回か料理に使ったのだがいつも気になるものの使い勝手が分からずそのままチャック付きのビニール袋に入れられたまま保存されていた。もちろん冷蔵庫の野菜室である。これを久しぶりに取り出したのが3週間ほど前。先の方から少し擦り下ろして刺身に使ってみたらなかなかいけるのである。擦り下ろすと台所中に爽やかな香りが広がるのである。

 まだまだ使い勝手がある大きさであったが栽培ができないものかと考えた。そこで頭のところを少し切ってそのまま水に漬けておいた。1週間もしないうちに小さな緑の芽が出てきた。日々水を替えながら様子を見ていると真っ白な根が伸び始めてきたのである。そして、葉茎の背丈は20cmを超えてきた。
 いろいろ調べてみると、ホースラディッシュを増やすのはこの根の上部を縦に幾スジかに切り分け、水に下側が浸るようにしておくと根が出るという。そんなことが分かったのでさっそく今日、沢山の苗の素を作ることにした。全部で30ほどに切り分けたホースラディシュの根を剣山に刺して水栽培を開始したのである。この途中経過、結果はいずれこのページで紹介したいと思う。

 ところで、左上の写真は今日畑で撮影した我が家の年代物のホースラディシュである。まだまだ小さいのだが、葉は最初はカモミールのような葉が広がり次第に写真のような葉が伸びていくのである。このような若い葉はサラダにも最適である。
 一方、右の写真は水栽培した最初のホースラディシュである。このホースラディシュは次の土曜日には切り分けて畑に植えることになる。もちろんその頃になると、剣山で水栽培したものにも根が出てくるものと思うのだが・・・。
 さて、そこでホースラディシュなのだが、原産地はフィンランドというからやっぱり寒いところで育つハーブと言うことになる。和名を検索すると「西洋ワサビ」というものと「ワサビ大根」というものがある。いずれでも良いのだが、なんとなく西洋ワサビのほうがピタッとする感じである。アブラナ科の植物であるということから、辛さということでマスタードと同じ科に属するものである。
 効用としてはアスパラギンによる利尿作用があるが、贅沢病・現代病といわれている痛風にも効果があるというからこれは有難い。料理用としてはまさに辛さを利用してローストビーフなどにも利用したり、魚料理などにも使われる。刺身のワサビの代用としても用いられることは良く知られているところである。


その2 2002.9.22
 13株植えた我が家のホースラディッシュが大分大きくなってきた。

 先週後半、まだ見ぬホースラディシュの根の部分を想像しながら、ホースラディッシュについていろいろい調べてみると、結局、ごぼうの親分みたいになるという。どのようなことかというと、直径が5センチ、長さが50cm以上になるというのである。確かに昨年購入したときの太さは5センチを優に上回っていたが、長さが50cm以上とは考えられなかった。もっともごぼうみたいに根は荒削りで茶色くはないようだ。

 左の写真でもわかる通り、草丈は1メートルを超えている。もっともっと茎葉は多かったのだが、雑草を取ったときに風通しよくするために回りに出ていた茎を全部取り払ってしまったのである。
 そして、そのときに一番手前の一株を「早採り」してみたのである。
 が・・・・、まだまだ小さいままで、これからが成長の時期ではないかと思える程度の大きさだった。ただし、香りは高く、葉・茎。根いずれも山葵に似た芳香を発するのである。掘った根と茎は自宅持ち帰ってちょっと利用してみた。
 山葵と同様に摩り下ろすと畑での香とは又違った「爽やかな」辛味ある香りが広がる。これは食欲を増す香りである。さっそく当日の夕食、鰹のたたきに利用してみるとこれは具合がよい。たちまちのうちに未熟な根を1本使ってしまったのである。
 そのとき茎を切り取り根も切り取ったカスがあったがこれを水栽培してみたところ、あっという間に芽が出てきて、今は真っ白い根が幾本も伸び始めている。もしかしたら、これを植えれば越冬して来年大株になるのかもしれない。ちょっと楽しみなホースラディッシュの話しである。
 ところで、時間があったのでhorseradishを岩波の和英大辞典でひいてみると本当に一言「西洋わさび」と載っているだけである。そこで、MerriamWebsterの英英辞典で確認してみた。もちろんこっちのほうが丁寧な説明がある。
 先ずhorseradishの項には
「a tall white-flowered herb related to the mustards whose pungent root is used as a condiment」と記載されている。
 次にradishについては
「a pungent fleshy root use. eaten raw;also: a plant related to the mustards that produces this root」となっていた。
 どうして、英和辞典はもっと細かく載せてくれないのだろうかと思った次第である。
 で、英語はどうでも良いのだが、若葉がサラダで美味いという話を聞いたことから何回か食べてみたが、ある程度大量に入れないと香りが楽しめないことに気がついた。右の写真のような大きな若葉を3〜4枚使って作るサラダだと「いい香りだしているぅ」と言うことになるのである。


その3 2005.10.2
 毎年、まったく手入れをせずに放っておくだけで大きく育ってしまうのがホースラデッシュである。

 このハーブが日本に持ち込まれたのは明治元年といわれている。もう138年も日本の風土の中で育っているのである。外来植物とか帰化植物というよりも、もう日本固有種みたいな植物である。現在、北海道の大地に自生しており、我が家の畑でも何年もの間、単に葉柄を刈り取るだけの世話で自生しているのである。本来は育てやすいハーブなので手間をかける必要もないのだが、大きく育った葉柄は回りから次第に枯れて茶変し、倒れてくるのでハーブ畑の見栄をよくするために、このような葉柄を抜き取るのである。

 日本では『西洋わさび』と呼ばれている。根茎部分を卸し金で摩り下ろすと、ツンツンとわさびのような刺激臭があり、摩り下ろしたものはかなり辛いのである。日本のわさびのような繊細さはないのだが、とりあえず新鮮なところでは十分にわさびの代用として役に立つ代物である。まさに呼ばれている通り西洋わさびである。
 フィンランドやヨーロッパ南部を原産としたアブラナ科の多年草であることから寒さには強い。もちろん成長力は抜群でからどんどん新芽が出てきてしまうので、大きくなりすぎたりどんどん周りに広がっていくのに気を使ってしまう。そのために、いらない処に出てきたわき目は気が付いたらすぐにかなり深くまで根を探って元から切り取ってしまう必要がある。

 ところで、ホースラデッシュを何に使うかということであるが、一般的には、ローストビーフに添えて使うことになる。でもこれでは、とても使い切れない量が収穫できるのである。  したがって、もっともっと使い方を考えなければならないが、肉や魚などをローストするときに最後に味を決めるタレ汁しっかり入れて使ったり、刺身などを出きるだけホースラデッシュで楽しんだりということになる。
(写真左はホースラデッシュの植えてある畝、写真右は掘り起こしたばかりのホースラデッシュの根。)


その4 2019.4.22

 前回の更新時に「春の準備 その2」としてホースラデッシュの新芽の成長を紹介した。
 それから1か月が経過した。
 ホースラデッシュは無事に育って、4月18日に開花が確認できた。

 ちょっと見難いかもしれないが、蕾が付いている右の方に白い花が咲いている。

 これはたまたま散歩途中に畑に立ち寄り、開花に気が付いたのでスマホで撮ったものだ。

 
 そして今日・・・

 僅か4日とはいえ、かなり花数が増えている。

 このように花専門の茎は全部で3本あって、その特徴は、葉が細いということである

 フェンネルやカモミールと比べれば、葉自体はしっかりとしてかなり太いものだが、花茎を出していないものに比べれば、完全に違う植物ではないかと思うほどの違いがある。
 ところで、こんな遠くからでは花の様子が分からないからもうちょっと近寄って接写してみよう。


 花びらは4枚の白色の花である。

 花の香りは?っていうと、ほどんと香り無しといったほうが良いだろう。

 葉に触れたり、茎を触ったりするとそれなりに「ワサビ」の香りがする。
 本来の葉はこんな感じである。


 葉は食べられそうだったので、若いまだ柔らかい葉を選んでちょっとだけ食べてみた。
 ワサビの香りはほどんとなく、苦みもない。
 もしかしたら、これってサラダの材料にもなるかも・・・・?。
 青臭い感じもなく、素直な葉物野菜といった感覚であった。
 いずれにせよ、次回、畑を見に行った時に、伸びてきたばかりで柔らかいものを数枚持ち帰りサラダに混ぜて使ってみようと思う。


その5 2019.6.19
 昨年5月1日に、それまで室内で水栽培していたホースラデッシュの苗を畑に植え替えた。

 そして今年は,、花を十分楽しんだので、一株だけ収穫することにした。

 というのも、10株程度植えてあり、今の状況からいえば、十分に葉も茂り、1年でどのくらい成長しているのだろうかと、ふと思ったからである。


 左の写真のように、もう十分に成長しているのは「葉」だけなのか?と思いつつ、ちょっと葉を引っ張てみた。
 抜ける気配がない。

 いや、全く動じないのである。

 そこで、根を掘り出すために、先ずは葉を根元の部分から全部切り取ってしまった。
 それが、右下の写真である。

 一株とはいえ、こんなに茎が出ていたわけである。

 さてこれからどうするかを思案・・・・とりあえず、株の周りを掘り下げることにした。。



 ここまで掘れば十分と思って、株に手を入れて一気に抜こうとした。

 全く動かない・・・・。

 根が縦だけではなくて横にも広がって全体で株を支えているようだ。
 まあ、それだけ、栄養を求めて根を伸ばしたということだろう。

 そして、更に掘り進め、そして周りに伸びた根を切って、やっと収穫したのが、右の写真の量である。
 多分、さらに深いところにも、そして四方八方に根を残しての、株周りだけの収穫である。
 で、早速これを家の持ち帰って、水洗いしてみた。
 


 水洗いして、不要な茎の残っていた部分を切り取ると、こんな感じだ。
 細い根を含めて、全体の重量は約1kgであった。
 右側の10本程度の細い根は即使用するとして、真ん中の大株と、左側のちょっと太い根はジップに入れて冷蔵庫で保管することにした。

 そして残った細い根のホースラデッシュは、即食べようと思ってネットで調べて、味噌漬けとすることにした。
 ネットではそれほど詳しい状況が分からなかったので、この残った根100gに味噌200g、味醂大匙2を加えて味噌漬けにした。
 もちろん、根はフードプロセッサーで微細に切り刻み(意外に思ったのは、微細に切り刻むと水分が少なくて、フワッとした感じになること。)、それを味醂を溶かし込んだ味噌煮混ぜ合わせて漬けてみた。

 夕食時に、ビールを飲みながら、ちびちびとこの味噌を舐めてみたのだが、まだ若い感じではあったが、ワサビの香りとピリ辛さが美味い。
 1缶で終わるはずのビールを、3缶まで増やしてしまった。
 悪魔の‘おつまみ’でもある。

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