釧路〜池田〜十勝川温泉


釧路出発

 午前4時30分起床。シャワーを浴びて、昨日の足取りをパソコンに入力。大体終了したところで 丁度7時。荷物を整理し、チェックアウト。
和商市場正面
和商市場正面
 朝食にと思ってホテルの隣にある和商市場へ。
 ここでは、一番奥のほうにご飯を売っている店が3軒ほどある。
 どこでも同じである。ご飯は、100円の極小から400円の特大までの数種類あり、それぞれ重さで量が違う。 熱々のご飯である。先ず、200円の普通サイズのご飯を買って、市場の入り口の店に行き、イクラを頼む。
「鱈子もつけて700円でどうか?」と店の人が言うので「お願いしま〜す。」。北海道グルメに載せているようにかなり量が多い。
 市場内にある椅子に座って食べる。すご〜く、美味い。ただ、ちょっと醤油が効き過ぎか。 イクラの量が多すぎるのである。  さて、これで、目的達成と、隣のグループを見ると、皆、刺し身丼を食べている。 実に美味そうだ。再度ご飯を買いに行き、今度は市場をあちこち動き回りながら、超豪華海鮮丼にしようと考えた。
 先ず、ウニを売っている店で、奮発して1000円のウニを買う。これをご飯の上乗せると、下の飯粒が見えない。 本来ならこれで十分なのだが、「超豪華」版と銘打ったからには、これでは済まされない。刺し身を切り身で売っている店に行き、帆立の貝柱2つを140円で 、はまち2枚160円、メダイ1枚150円で、更に、更にである、オオトロの分厚いのを1枚350円で買い ワサビを脇に置き、上から醤油を掛ければ、「超豪家海鮮丼」の完成である。
 美味すぎる。さっき「美味イクラ丼」を食べたばかりなのに、いくらでも食べられる。やっぱりオオトロが圧巻であった。 もちろん、ウニは我慢が出来ないほど美味い。今日の朝食は、全部で2900円となったが、それでも安い くらいである。

釧路湿原

釧路湿原
釧路湿原
 釧路駅から西北に15キロ。釧路市湿原展望台がある。標茶−釧路経由で来ると、幾つも展望台があって、 釧路湿原を見ることが出来るのだか、今回は厚岸回りであった為、ここしか経路的には見ることが出来ない。

 釧路を出発したのが午前8時30分。9時には展望台に到着。しっかりと見学する。この釧路湿原が国立公園となったのは昭和62年、日本で28番目の 国立公園である。釧路湿原の生息植物は約700種、哺乳類は26種類、両生類4種、爬虫類5種、魚類34種 、鳥約170種類で、昆虫にいたっては確認されたものだけで1,150種類もいる。
 公園の広さ26,861ヘクタールを考えれば豊かというのか、未来に向けて、我々が守っていかねばならない 地域であることは確かである。もちろんこの湿原は昭和55年に日本で第一号のラムサール条約登録地となっています。
 夏の湿原は、水蘚がクッション状を呈して繁茂し、その上に、エゾイヒツツジ、ガンコウラン、姫石楠花、 ツルコケモモなど、高山植物の低木が群生しお花畑となっています。
 30分ほど見学した後、今度は、今回の旅の目的地の一つ、池田町を目指して出発となった。



池田町まで

 どこをどう間違ったのか、いくら走っても、同じ道に出てしまう。完全に道に迷ってしまった。
 釧路湿原を出てから鶴居村を経由、ここから国道274号線に入って一気に池田町まで林間コースのドライブ と思ったのだが、行き止まりやら何やらで、どうしても進むことが出来ない。やむを得ず、もう一度 釧路に戻ることにした。この間約2時間、100キロメートル近いロスである。
ワイン城
開町100周年の飾り付けをしたワイン城
 それでも、道に迷った反省から、素直に釧路に戻り、国道38号線で、白糠に到着。ここでちょっと寄り道をした後、 一気に池田町まで走る。
 池田町は、この「中年の独立国」にリンクが張ってある通り、若干は関係がある。
 それは別として、早速、ワイン城にいき、ワインが出来るまでの工程を見学。2階から1階を見る形になるので、 機械が動いているのはわかるのだが、いまいち説明不足で、どんな作業をやっているのかが不明。

 それでも、途中に「今日の試飲ワイン」コーナーがあって、赤ワインが飲み放題(?)のサービスとなっいてる。これで、説明不足の不快感が払拭できた。見たり、聞いたりするよりも、実際に飲んでみるのが一番の方法である。こんなに美味いワインを試飲で飲んで良いのだろうか、と思うほどの美味さである。 樽は左右に一つずつあり、同じワインなのだが、温度が違っている。左の方が室温に近くこれが常識的な 赤ワインの温度、一方、右側はやや冷やしてありワイン城の坂を登ってきた関係から、こちらの方が ビシッ!!と美味く感じた。
 「まあ、取り敢えず、無事、ワイン城までたどり着いて良かった、良かった。」
と思いながら、結局、左右2杯ずつ、これに写真に取った分1杯の計5杯も呑んでしまった。
 ワイン城に来たもう一つの楽しみは、ハーブ園である。しかしいくら探してもない。ワイン城の地図や 案内板には書いてあるのだが、ないのである。丁度、芝刈りをしている人がいたので確認すると
「ハーブ園なんて聞いたことがねえな〜。」という。
『そうか! 現在計画中なんだ!!』
と思いながらも、9年前に来たときも、5年前に来たときもあったのに、何故今ないのか、疑問が残ったままワイン城を後にした。


十勝川温泉

 池田町から帯広を抜けて一挙に日勝峠越えを目論んだが、時間が午後の2時半をまわっている。 それでもと思いつつ、帯広の町に入ると直ぐに、「十勝川温泉 →」の看板があり、だめもとで いってみた。結局、温泉街を通り過ぎたのだが、良い温泉宿(安くて料理が美味くて清潔でを満足するところ) がない。Uターンして戻ろうとすると、ちょうど郵便局が目に入った。ここで風景印をもらうついでに
「どっか!安い宿ないすかね〜?」と聞いてみると、奥にいた役席の人が
「一寸まってください! いまカンポの保養所に電話してあげっから。」 といってくれた。結構、長い時間交渉してくれたが、結局、満室でアウト。申し訳なさそうに
「チョット、満室で駄目だったけど、もしかしたら、ホテル十勝川なら良いんじゃないの。」
「あの、温泉街の入り口にあったところですか?」
「うんだ!!、あそこは安いしなかなか良いぞ〜。」
てな具合で、ホテル十勝川にいってみる。

 ホテルの前に車を止めると、既に数台の観光バスが止まっている。こりゃー駄目かな、と思いながら まず「風呂だけ利用できますか?」と聞くと、350円で利用できるという。思い切って、
「今日とまりたいのですが、部屋空いていますか?」、内心、あきらめながら確認すると
「和室で良かったら空いていますよ」との返事。
「1泊、幾等くらいですか?」
「夕食と朝食、2食付きで9000円いただいております。」
「じゃあ〜、今から一泊、お願いします。」
この権利は誰にも渡さんもんね、と決意し即決。部屋は3階の8畳間ブラス2畳間。これにバス・トイレ がついてなかなかの雰囲気。窓を開けると、摂氏18度の風が流れ込んでくる。
 目の前は、馬の牧場で、観光客らしいのが馬に乗っているのが見える。静かである。
モール温泉!!激写
奇跡のモール温泉
 荷物も解かずに、すぐに温泉大浴場に。大浴場は、まだ早いのか、独りだけでゆっくりと入ることが出来た。 久しぶりに泳いだ。
 ここの温泉は「モール温泉」といって、植物性の温泉である。日本ではこの十勝川温泉と、十勝川の支流に当たる 長流枝川に沿ったところにある筒井温泉だけである(十勝川温泉から直線距離で北北東に6キロ程度)。
 また、世界的にもドイツにあるのみで非常に珍しい温泉である。
 で、モール温泉とは、今から100万年ほど前の 木や葦の類が朽ちて地中に埋まり地熱によって暖められたものが、亜炭層から噴出したものである。色は丁度ビールのような茶黄色 で、ゴミ状のようなものに薬用効果があるといわれている。
 温泉に入り、サウナに入り、また温泉にはいりを繰り返す。窓は開けられており気持ち良い風が流れ込んでくる。 低い生け垣の向こうは青々とした牧場の草地が広がっている。
 部屋に戻り、今度はパソコン。ホームページの更新である。
 午後6時20分に食堂にいくと、夕食の用意が出来ていて、部屋番号を言うと一人席に誘導された。 テーブルの上を見ると料理の数が多い。目で足し算をしていくと、12品目ある。これにご飯と御吸い物がつく。 すっかり機嫌が良くなり(ずっと機嫌がいいのだが、)生ビールの中を3杯も呑んで、駄目押しでご飯と御吸い物を食べて 7時半頃部屋に戻る。
 窓を開け、涼しい風の中で、ホームページを午後11時に更新。就寝。