身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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食用油





◆とりすぎは肥満のもとだが、不足すると体調を崩すので、適量を。




【薬効】


老化防止/心臓病予防/動脈硬化予防/消炎/せき/ぜんそく




●はじめは燃料として、やがて食用になった油

人類が油を利用したのは古く、古代ユダヤ書にもオリーブ油であかりをともしていたと記 されています。

日本でも、最初は照明のために用いていたようですが、平安時代になって から食用として利用するようになりました。
16世紀になって、ヨーロッパから揚げ物と いう料理法が伝わりました。
しかし、当時はまだ一部の好事家のあいだでしか食べられる ことはなく、一般庶民が食べるようになるのは、江戸時代に入ってからのことでした。

江 戸時代の中期になると、ごま油やつばき油、落花生油などを使って、野菜や魚介類を揚げ る料理が普及してきました。
これが天ぷらのはじまりです。

余談ですが、天ぷらの語源は 油だという俗説もあります。「あぶら」が「あふら」と変化し、「あ」のあて字に天を便 って「天ふら」、そして「天ぷら」となったというのです。




●工ネルギー源となる重要な栄養素


油脂は3大栄養素のひとつで、ふつうは植物性のほうに「油」の字をあて、動物性のほう には「脂」の字をあてます。
植物性油脂は不飽和脂肪酸が多く、動物性油脂のほうには飽 和脂肪酸が多く含まれています。
油脂は体内で脂肪としてたくわえられ、エネルギー源と なります。エネルギー量はきわめて多く、1gの油脂には9.1キロカロリーのエネルギ ーがありますから、ひじょうに効率のよいエネルギー源といえるでしょう。




●体組織を再生する重要な役割をもつ


油には、肝臓で分解されて細胞や細胞膜をつくったり、必須脂肪酸を供給したりするはた らきがあります。

最近では肥満を嫌うあまり、油は目のかたきのようにあつかわれていま すが、あまり欠乏するとからだの組織再生力が落ち、いろいろな病気に感染しやすくなっ たり、皮膚がかさつくなどのトラブルが出てきます。ほどほどにとるようにしましょう。

なお、食生活全体としては、植物性油脂と動物性油脂を1対lか、もしくはやや植物油が 多い、という割合いで摂取するのが、理想的といわれています。









●素材別の植物油の効能


ひと口に植物油といっても、原料によって効能はちがいます。おもなものには、次のようなものがあります。




《コーン油》


炒め物や揚げ物など、料理に使う油としてはもっともポピュラーなもので、ビタミンEが 多いのが特徴です。適度に摂取していれば、肌を若々しく保つことができます。




《大豆油》


コクがある油で、不飽和脂肪酸のリノール酸が多いので、動脈硬化予防などにはいい油で す。また、大豆に含まれるレシチンが、脳の機能を向上させてくれます。




《ごま油》


酸化しにくい油で、天ぷらなどに使います。

良質のリノール酸、リノレン酸がたっぷり含 まれ、コレステロールを洗い流すはたらきをします。消炎作用があり、昔は民間療法でさ かんに使われてきました。
また、切り傷やかるいやけどにぬると、炎症をおさえてくれる 効果もあります。
漢方のやけど薬「紫雲膏」(しうんこう)の原料は、このごま油なので す。




《月見草油》


月見草は学名メマツョイグサ。
日暮れに黄色い花を咲かせ、ひと晩で花がしぼんでしまう ところから、英語ではイブニング・プリムローズといいます。

インディアンが傷を治す薬 として用いていた草で、煎じて飲むとせきがしずまります。
ガンマリノレン酸が豊富な油 で、肝臓によく、酒を飲む前にとると、二日酔いしにくいといわれています。
アトピー性 皮膚炎やぜんそくに効くという欧米での研究報告もあり、薬効の高い油です。




《紅花油》


サフラワー油ともいいます。
油のなかでもっとも多くリノール酸を含み、サラダなどにか けて食べられることが多い油です。

動脈硬化や心臓病を予防してくれます。
植物油には、 ほかに、菜種油、ひまわり油、ピーナッツ油などがあります。





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