生活習慣病
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不溶性食物繊維





★(不溶性食物繊維はこんな人におすすめ)


食欲旺盛で太り気味の人。

洋食や脂身の多い肉などが好きな人。

便秘がちな人。大腸ガン が気になる人。




★(朝食用シリアルには食物繊維がたっぷり)


 朝食用シリアルには小麦、とうもろこし、オーツ麦、玄米などの不溶性食物繊維がたっ ぷりと含まれています。

1食分あたりの食物繊維量は、少ないもので3g前後、多いもの は12g近くにもなり、特定保健用食品の認可を受けているものもあります。

ビタミン類 や鉄などが添加されている製品も多く、年乳をたっぷりとかけて食べれば、日本人に不足 している力ルシウムの補給にもなります。




★(かつての長寿村は食物繊維が豊富だったのに・・)


山梨県上野村棡原(ゆずりはら)は、長寿村として知られた土地です。

あわ、きび、ひえ 、そばなどの雑穀と豆、いも、野菜、山菜を自給、小麦ふすまを使っためんやみそ、こん にゃくなどを多食し、戦前の1日の食物繊維量は66gを超えていました。
ビタミンやミ ネラル、植物性タンパク質も豊富です。
 ところが昭和30年代以降、交通の便がよくな ると、棡原の食生活もしだいに他地区と同様になりました。

結果としておこったのは、若 いころから購入食中心だった世代の短命化による「逆さ仏」現象でした。高繊維食で長寿 のお年寄りと、成人病におかされる中年層との対比から、食物繊維の大切さがみえてきま す。




★便秘がら大腸がんまで、消化器系の病気や症状に有効


 不溶性食物繊維は、植物の細胞壁の構造物質が中心で、水に溶けず、水分を吸収してふ くれます。

それが腸壁を刺激して腸の運動を盛んにし、食べ物の残りかすをすみやかに体 外に排出します。セルロース、へミセルロース、ペクチン質(不溶性)、リグニンなどが あり、肥満、便秘、憩室症、大腸がんなど消化器系統の病気の予防、改善に効果を発揮し ます。




★満腹感が得られ、肥満を防ぐ


 不溶性食物繊維の多い食品は、口の中でよく噛む必要があるため、早食いによる過食を 防ぎ、同時に歯茎やあごを強くして歯並びをよくし、虫歯を防ぎます。

また、消化されな いので胃の中の滞在時間が長く、満腹感が得られます。




★万病のもと、便秘を予防、改善する


 不溶牲食物繊維は腸内細菌の分解を受けにくく、水分を吸収して数倍から十数倍にもふ くれるため、腸壁を刺激して腸の蠕動を活発にします。

水分を吸収したやわらかくボリュ ームのある便は、するりと排泄されるのです。
排便のときに力む必要がないので、憩室症 (腸内の圧力によって大腸に小さな突起ができ、便など異物が入ると炎症をおこす)が防 げます。
また、便秘などで腹圧が上がると静脈血が逆流しておこる静脈瘤の予防、改菩に も役立ちます。




★大腸がんを予防する


 大腸がんは高タンパク、高脂肪、低食物繊維の食生活でおこる欧米型の病気です。

便の 量がふえると発がん物質の濃度が薄まり、排便回数がふえて発がん物質が腸内にとどまる 時間が短くなります。
また、腸内の細菌分布が変わり、発がん物質などの有害物を抑える のに有効な細菌群が優勢になるのではないかとも考えられています。




★有害物貫を排除する


排便促進効果によって、有害物質の滞留時間が短くなります。

さらにこれらを吸着し、排 泄させる作用もあり、農薬、食品添加物などにも効果があると考えられています。
リグニ ンとへミセルロースには血中コレステロール低下作用もあります。




★セルロース

 植物細胞壁を構成する主成分で、多糖類です。腸内でほとんど分解されずに異物として はたらき、腸管を刺激します。
便の核となって便量を増やし、通じをよくします。




★へミセルロース


 植物細胞壁を構成する成分のうち、セルロースとペクチン質以外のもので、ペクチンを 包む層として存在し、細胞壁の構成・維持に役立っています。

米ぬか、小麦ふすま、とう もろこし外皮(コーンスターチ製造の副産物)など、穀類の外皮の細胞壁に多く含まれて おり、キシラン、マンナン、ガラクタンなどの糖から構成されます。




★ペクチン質(不溶性)


 ペクチンには水溶性と不溶性があり、細胞壁にセルロースを包む層として存在するペク チン(プロトペクチン)は水に溶けません。

末熟な果物の中にあるペクチン質は水に溶け ませんが、果物が熟してくると水溶性に変わります。




★リグニン


 細胞壁を強固にしている高分子化合物で、木質素とも呼ぱれます。

強い酸やアルカリに も溶けず、大腸内でまったく消化、吸収されません。
やわらかい植物には少なく、かたい 木材などに多く含まれます。
一般に野菜類には少なく、ココア、豆類、ふすま、いちごや ラズベリー(種の部分)、なし(リグニン化した果肉細胞をもっている)などに多く含ま れています。胆汁酸を吸着し、排泄させる作用があります。




★コーンダイエタリーファイバー


 とうもろこしの外皮に生理機能を高めるための精製処理を施したもので、食品添加用に 用いられています。

精製処理によってコレステロールの吸着が増し、内壁からへミセルロ ースなどの生理活性物質が溶出しやすくなり、動物実験で顕著なコレステロール上昇抑制 作用が認められています。

そのほかにも、焼け焦げなどの変異物質を吸着して不活性化す る作用や、血糖値の上昇を抑制して糖尿病を防ぐ作用があると報告されています。ビスケ ット、クッキー、パンなどに添加された製品があります。




★ビ−トファイバ−


ビート(甜菜・テンサイ)から砂糖を抽出した残滓を加工したもので、ペクチン、へミセ ルロース、セルロース、リグニンから構成され、便の量の増加、便通促進作用が顕著です。

ほかに有害物質の毒性疎外、大腸部での発酵性・排便増加、大腸がん発生率抑制、血中コ レステロール低下などの作用があります。
めん類、パン、スナック菓子などに添加。




★小麦ふすま


小麦の皮と胚芽のことで、ヘミセルロース、セルロース、リグニンで構成されています。

脂肪、ミネラル、ビタミンEなども多く、生理作用は、便量・排便回数の増加、ビタミン Eによる脂質などの過酸化防止、制がん作用、抗老化作用などが認められています。食品 材料としてシリアル類、クッキー、パンなどに添加されています。




★グルカン


きのこの成分である不消化性多糖体がグルカンです。

特にサルノコシカケ科、シメジ科、 ハラタケ科のきのこに含まれるB−グルカンには、顕著な抗腫瘍活性が認められています。
酵母に含まれるイーストグルカンにも、同様の効果があります。









◎不溶性食物繊維を多く含む食品

  1食分/単位g




干し柿70g・・・・・・・8.7

ライ麦粉100g・・・・・8.2

ささげ(乾燥)30g・・・5.1

あずき(乾燥)30g・・・5.0

いんげん豆(乾燥)30g・4.8

大豆(乾燥)30g・・・・4.6

栗100g・・・・・・・・4.5

干し椎茸10g・・・・・・4.0

おから40g・・・・・・・3.6

切り干し大根20g・・・・3.4

アーモンド(いり)30g・3.4

きな粉20g・・・・・・・3.0











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