今月の掛軸 bS6−【羚羊挂角ー羚羊(れいよう)角(つの)を挂(か)く】
一昨年と昨年に続き、方広寺派管長である大井際断老大師による、干支にちなんだ禅語の「色紙」です。
色紙の解説には、次の説明がありました。
羚羊(カモシカ)には、夜寝るときに角を樹の枝にかけて脚を浮かして眠るものがあるといいます。足跡を残さない、転じて言葉・行為としての跡をとどめないことをいいます。私たち人間は、しばしば「自分はこれだけのことをやった」と評価を求めるところがありますが、ときとしてそうした思いは自らを苦しめます。「何かを成し遂げた」という思いも忘れて、「新しい日々を無心に生きる」それこそが何ものにも縛られない、真に自由な生き方です。
なお、羊の絵は、方広寺派宗務総長・森田浄圓師が描いたものです。
≪平成27(2015)年1月1日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成27年1月1日(水):第1355号】