嵯峨野散策B・清凉寺(その2)と宝筐院

 嵯峨野散策の3回目です。落柿舎から北東方向300mほどの所に、前回も訪れた清凉寺と宝筐院があります。清凉寺【第2843号】は前回確認できなっかた史跡を、そしてその西隣にある宝筐院は美しい庭を持つ名刹です。

 清凉寺(その2)  場所の地図

 清凉寺の境内西側に、いくつかの見所があることがわかったのは、前回(1月9日)の拝観後でした。当山の本堂に掲げられている先代が遺した絵画である「九相観図」は、嵯峨天皇とのお后である壇林皇后の話です。その宝塔が境内西側にありました。またその右隣には、清凉寺開山の墓もあります。そして、大阪の夏の陣で敗れ自害した 「豊臣秀頼の首塚」もあります。この清涼寺は、豊臣秀頼が、秀吉の死後に再興した寺だったということで、首塚がここに建てられたとのことです。これら石塔の西側には、毎年涅槃会で披露される念仏狂言が催される狂言堂が建っています。

嵯峨天皇と壇林皇后の宝塔
開山の墓 秀頼の首塚 狂言堂

 宝筐院  場所の地図

 清涼寺のすぐ西側にある宝筐院は、臨済宗の単立寺院で、山号は善入山です。本尊は木造十一面千手観世音菩薩立像、白河天皇開創で、室町幕府2代将軍・足利義詮と南朝の忠臣・楠木正行(まさつら)の菩提寺でもあります。美しい苔とそれを引き立たせる石畳、春の桜、秋の紅葉等、四季それぞれの美しさを持つ「枯山水庭園」が魅力の寺院です。知る人ぞ知る寺院であるため、じっくり散策することができました。

山門 本堂 本堂内
足利義詮の墓とと楠木正行の首塚 石畳と苔 石畳と枯山水
枯山水を通してみる伽藍 咲き始めの八重桜 朱印
≪平成31(2019)年3月6日奉拝≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成31年4月9日(火):第2914号】