鼓鈸(くはつ)
禅宗の葬儀や儀式では、必ず「チン・ポン・ジャラン」という音が聞こえます。その音を出す法具の内、「チン」は、すでに【平成26年1月4日(土):第993号】で紹介した「引磬(いんきん)」です。
残り二つの音を出す法具を、今日は紹介します。「ポン」は、「太鼓」、「ジャラン」は、「鐃鈸(にょうはち)」といいます。この二つの法具をあわせて、「鼓鈸(くはつ)」といいます。
「太鼓」は、左手のひらを上にし支えて持ち、右手に持つ棓(ばい)で打ち鳴らします。太鼓の面は、主に龍が描かれています。
「鐃鈸」は、平たい鉢の形をしており、銅でできています。両手にそれぞれ一面ずつ持ち、すりあわせるようにして音を出します。
そして、引磬・太鼓・鐃鈸を二人ずつ対にして打ち鳴らすことを、「両班(りょうはん)」または「両鈸(りょうはち)」、一人ずつの場合を「片鈸(かたはち)」といいます。
太鼓 | 鐃鈸 |
≪平成25(2013)年12月15日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成26年1月17日(金):第1006号】