方広寺 ご祈祷 場所の地図
15年に一度の奥山半僧坊大権現のご開帳は、【平成23年12月4日(日):第231号】で紹介した「半僧坊真殿」で行われています。ただし、ご開帳される半僧坊大権現は、写真撮影禁止のため、ウェブに掲載することはできません。
ご祈祷は、この半僧坊真殿で行われます。
主な御利益としては、開運成就 ・火災消除・安産無事・合格成就・心願成就・大漁満足・海上安全・厄難消除 ・良縁成就・学業成就・病気平癒・社内安全・商売繁昌・交通安全・身体健康・家内安全 などがあります。これらの御利益から2つを選び、ご祈祷していただきます。
奥山半僧坊のご祈祷は、「大般若祈祷式」で行われてます。「大般若経」は、正式には「大般若派波羅蜜多経」といい、全六百巻という経典で、五十巻ずつ十二箱に納められ、法要では一箱を一人の僧侶が受け持ちます。このお経は、今から1300年以上前に、中国の僧侶三蔵法師玄奘が、16年の旅をして経典をインドから持ち帰り、その後4年を費やして翻訳したといわれています。
最初から最後まで一字一句を読み上げる「真読」ですと、一巻を読み上げるのに約一時間はかかります。これでは、たいへんですので、写真のような経題と御真言を唱える「転読」という方法をとります。「転読」では、僧侶が大般若経の一巻を取り上げると、「大般若波羅密多経 巻○○ 唐三蔵法師玄奘奉詔訳(とうさんぞうほうしげんじょうぶじょうやく)」と大音声で経巻数を唱え、ばらばらと教本をアコーディオンのようにひろげてめくることを何回か繰り返し、最後に「調伏一切大魔最勝成就(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)」と唱え、その巻を締めくくります。
私と新命も、ご祈祷の僧侶の助っ人になりました。大音響の僧侶の声・鈴と太鼓の音が混ざり合い、本当にありがたく、御利益がかなうご祈祷です。
ご祈祷の最後には、心願主の名前と願い事が読み上げられます。そして、御祈祷されたお札には、心願主と願い事が2つ記載されており、それを心願主が持ち帰ることになります。
≪平成25(2013)年10月9日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成25年10月13日(日):第910号】