津送儀(しんそうぎ)

 禅宗では、住職または閑栖(かんせい:住職を次の代に譲り隠居した禅僧)和尚がなくなったことを遷化(せんげ)といい、その葬儀を、津送儀といいます。昨日、本寺が所属する臨済宗方広寺派第一教区寺院の津送儀があり、尊宿(そんしゅく:関係する寺院の住職)として参列しました。尊宿としての参列は、事前に参列要請の書状が届きます。その書状を「拝請(はいしょう)」といい、この書状が届いた場合は、津送儀に参列しなければなりません。
 在家の葬儀と異なり、津送儀は次の次第で行われます。用語については、【第374号】も参考にしてください。

 ・殿鐘支度 同連声出頭
 ・一同入堂着席【写真③】
 ・開式之辞
 ・一同合掌礼拝
 ・四弘誓願文(読経中に二導師入堂)
 ・鼓鈸(くはつ)三通(四・二・三)【写真④】
 ・弔辞【写真⑤】
 ・弔電披露
 ・秉炬(ひんこ)大導師入堂
 ・奠湯導師香語 焼香【写真⑥】
 ・奠茶導師香語 焼香【写真⑦】
 ・小師(遷化された和尚の弟子)懇請三拝【写真⑧】
 ・秉炬大導師香語 焼香【写真⑨】
 ・山頭念誦 読経・焼香【写真⑩⑪】
 ・荼毘回向了而鼓鈸三通【写真⑫】
 ・謝辞
 ・閉式之辞
 ・一同合掌礼拝
 ・導師・尊宿退堂
    (小休憩)

 引き続き新忌斎(しんきさい)がとりおこなわれます。新忌斎は、在家の葬儀の忌明けにあたるものです。

 ・殿鐘支度 同連声出頭【写真⑬】
 ・奠供三拝 香語【写真⑭】
 ・読経 焼香・回向【写真⑮】
 ・出頭寺院 座拝

①津送儀会場 ②祭壇 ③一同入堂着席
④鼓鈸三通 ⑤弔辞 ⑥奠湯導師香語
⑦奠茶導師焼香 ⑧小師懇請三拝 ⑨秉炬大導師香語
⑩山頭念誦 ⑪焼香 ⑫荼毘回向了而鼓鈸三通
⑬新忌斎 出頭入堂着席 ⑭新忌斎 香語 ⑮新忌斎 回向
≪平成25(2013)年7月19日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題ウェブ日記 【平成25年7月20日(土):第825号】