三弔い 臨済宗の葬儀 bP

 昨日(24日)に、当山の壇信徒様で、20年以上も長きの間、旧鳳来町の町会議員をなされた故T.K氏の送儀・告別式が三弔いの形式で執り行われました。三弔いとは、導師が3人、役僧が6人の合計9人で行われる在家の方の葬儀では、一番豪華な形式です。通常の葬儀の形式は、導師が1人で、役僧が3人の片はち(鈴・鼓・はつが1人ずつ)、導師が1人で、役僧が6人(鈴・鼓・はつが2人ずつ)の両はちで多くが行われます。
 3人の導師は、奠湯(てんとう)導師、奠茶(てんちゃ)導師、秉炬(ひんこ)導師といい、次の役割があります。
 奠湯導師−甘い蜜湯をお供え後、法語を唱える。
 奠茶導師−香り高いお茶をお供え後、法語を唱える
 秉炬導師−龕(かま)に炬(たいまつ)より火を点じ、法語を唱える。
   ※法語−導師が、悟りを得る(仏門に入る)ために唱える漢文形式の文章。法語を唱えることを引導という

祭壇全景。中央に3人の導師がすわり、導師の左右に3人ずつの役僧がすわります。
中央の秉炬導師が法語を唱えています。秉炬導師の左側が奠湯導師、右側が奠茶導師です。
≪平成24(2012)年4月24日撮影≫

 今後、このウェブをとおして、臨済宗の葬儀・告別式がどのように行われるかを報告していきます。

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成24年4月25日(水):第374号】