今月の掛軸 bP3−獨露身(どくろしん)

 4月の掛軸は、臨済宗大本山方広寺初代管長である長山虎壑(こがく)(1845〜1918)老師の『獨露身(どくろしん)』です。長山虎壑老師の書は、【平成23年12月5日(月):第232号】の12月の掛軸『松無古今色』でも紹介しています。
 『獨露身(どくろしん)』は、『万象之中獨露身(ばんしょうしちゅうどくろしん)』として使われることが多い禅語です。『世の中に存在するすべての物は、一つ一つ皆真実である。即ち山は山で獨露身、川は川で獨露身。何れも皆他を犯さず、一つ一つ真実である。』という意味です。中国唐末の禅僧、長慶慧稜(ちょうけいえりょう)禅師(854〜932)が悟りを開いた時の心境を述べた言葉の一節です。

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≪平成24(2012)年4月1日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成24年4月5日(木):第354号】