花頭窓(かとうまど)  場所の地図

 花頭窓は、寺社建築を中心に見られる、上枠を火炎形または、花形に造った特殊な窓をいいます。元は中国から伝来したもので、禅宗寺院の窓としてよく使われていましたが、安土桃山時代頃にそのデザイン性から、日本人には大変好まれ、寺院、城、住宅など色々な建築に取り入れられました。時代が下ると「書院窓」とも呼ばれるようになり、禅宗以外の仏教寺院でもまた住宅建築などでも見られるようになっています。
 元禄元(1688)年に建立された釣月寺の本堂ですが、その玄関の左右にこの花頭窓が使われています。【平成24年1月22日(日):第280号】で紹介した信光明寺にこの花頭窓というキーワードがでてきて、今まで何気なく見ていた本堂の景色に興味を覚えました。本寺は禅宗寺院のため、この花頭窓が用いられたものと思われます。

本堂玄関左側の花頭窓 本堂玄関右側の花頭窓
≪平成24(2012)年3月11日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成24年3月12日(月):第330号】