岸から上がれば、これが有名な正途河婆 「さあ、その着物を置いて行け」 「どうか、これだけは御見のがしの程を」 「ああ、ならんならん」 旦那の懸衣翁と云ふ鬼が正途河婆の命により、木の枝にかける。罪の重さにより枝の垂れが違ふと云ふ。