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| 透明度も天気も上々でした | 外に出てきた小さめのアメフラシ |
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| 成長途中の小さなトゲトサカ | ミヤコウミウシの鰓 |
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| 冬ごもりは岩の中のクロホシイシモチ | トサカの間にいるアオサハギ |
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| ヒメギンポのペア。手前がメスで奥がオス。それぞれ婚姻色になっています | オスはメスの後を追いかけたり、周りを回ったりします |
でも肝心のマトウダイは現れず幻に終わりました。その代わりというか、ヒメギンポのオスが婚姻色ばりばりでメスを追っかけ回してる様子をじっくりと観察してきました。
岩の下のすき間になっているところで、2匹のヒメギンポが逆さまになって岩に張りついています。オスの方は頭としっぽが真っ黒で体が鮮やかなオレンジ色になっています。メスの方も体の模様が鮮やかになっていて、これも婚姻色です。
オスは、メスのそばに寄り添って並ぼうとしているのに対し、メスはまだその気でないのかすっと前に出てしまいます。するとオスもその後を追っかけますが、メスはぷいっと向きを変えてしまいます。するとオスはメスのまわりを回るようにして位置を変えます。そんなことを繰り返していますが、産卵の時間になっていないのか、それ以上の進展はありませんでした。でもヒメギンポの婚姻色は、オスメスともにきれいで、この時期の静かな海に一輪の花のような彩りを加えてくれます。
他の魚は、寒いせいか岩の間などに引っ込んでいるのが多いです。クロホシイシモチなんかも岩の間にいるのですが、一方で外に群れているのもいます。どちらかというと外に群れている方が、体が小さいようです。メジナも大きいのは岩の中にいますが、小さいのは波打ち際に群れています。
同じく波打ち際の浅場では、ウミタナゴも数匹のグループを作っています。
小さいクマノミはまだがんばっています。水温は12度で、たぶんここらあたりが低い方の底になるので、あとひといきで越冬できることになります。もうすこしがんばってほしいものです。
防波堤の先端あたりでは、イワシの仲間が群れています。デジカメで撮って拡大してみると、どうもカタクチイワシに似ているような気がするのですが、いまひとつ確信するまでになっていません。もう少し近づいて撮らないとだめなようです。
ウミトサカが生え始めるあたりまで行くと、トサカの間にアオサハギが潜り込んでいました。夜でもないのにこんなところへ引っ込んでいるのは、やっぱり寒いからでしょうか。
ホンダワラなどの海藻類が少しずつ増え始めました。浅いところは日光がよく射しこむので岩が海藻におおわれるくらいになっています。海の中は本格的な春に向けて少しづつ変わってきています。
海藻の中から出てきてはまた引っこんでいくのは、ホシササノハベラの幼魚です、一方、ゴロタの間に隠れていくのはホンベラの幼魚です。ホンベラが通った後には、ソラスズメダイの若魚がこちらを見ています。黒っぽくなっているのから鮮やかな青色になっているものまで、違う色になっているのが不思議です。婚姻色になるにはまだ早いはずですが。
ともあれ、寒い中にも春の近いことを感じさせる海でした。透明度は引き続き15mくらいを維持しています。まわりがよく見えるので、ストレスなく(寒いのは別として)潜ることができます。