3月の赤沢

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デジタルカメラを新しくしました。ニコンのCOOLPIX880とDIVのハウジング(仔狸ムード)の組み合わせです。小物を撮るのが楽しいです。

この3点は、クリックすると拡大像になります。

なかなか美人のヒメギンポ。
(元画像から切り取り)


トウシマコケギンポです。穴から顔を出しているので撮りやすいはずなのですが、うねりが・・・。


またもや岩の下にいたハコフグ。鹿の子模様がきれいです。


3月18日(日)

天気予報では雨は朝方だけで昼間は晴れる、というのを真に受けて行ってみたら、一日中すっきりしない曇り気味でした。時折日が射すこともありますが、すぐに雲に隠れてしまいます。それでも寒さを感じないのはやっぱり春になっているのでしょう。

海はうねりがそこそこありますが、南向きの赤沢ではそれほど影響はありません。でも来る途中の海岸ではかなり波が立っていたので、他のポイントはかなりきつかったのではないかと思います。それにしては、赤沢に流れてくるダイバーが少なかったのは、みんな連休で遠くへ出かけているのだろうか。

で、海の中ですが、透明度はぐっと・・・落ちて2mそこそこでした。ワイドの写真は無理なのでマクロをやろうとすると、今度はうねりに揺られて体が固定できないというとんでもないコンディションです。それでも新しいデジカメを持ってきているので、めげずにテストです。といっても、魚が少ないので被写体探しが大変。

水温は11度に近い12度くらい(えらいいい加減だな)。先週よりも冷たく感じました。この水温でこの透明度とは、ほとんど修行に近いかも。

入ってみてすぐは、とにかく透明度は悪いしうねりに揺られるしで、まずは深いほうへ移動します。10mくらいまで行けばおさまるだろうと思ってひたすら泳ぎますが、行っても行ってもうねりがおさまる様子はありません。透明度も同じで、どこに行っても良くなるところはありません。けっきょくあきらめて、岩の上をじっくり探しながら戻ってくることにしました。

この前ヒメギンポのおすめすがいた穴をのぞいてみると、今日はいないようです。と思ったとたんに、岩の向こう側から滑るようにめすが現れました。さかさまに張りついているのでちょっとやりにくい体制ですが、デジカメならファインダーを直にのぞかなくてもいいので少しは楽です。それでも体は安定せず、うねりも手伝ってかなり振られました。シャッターを押してからのタイムラグがある(暗いのでピント合わせにも時間がかかる)ので、なかなか思ったところに写ってくれません。十枚くらい撮った中で、ちゃんと全身が入っているのは3枚ほどでした。それでも顔にピントが来ているものは、ヒメギンポってこんなにきれいだったのかと思えるものでした。

岩の下のすきまにキンセンイシモチが集まっています。ただ、浮遊物も多いのでどうかなと思って撮ってみると・・・やっぱりだめでした。狭いところなので、フラッシュの光が乱反射するせいもあるようです。しかし、デジカメは失敗してもすぐわかるし、その場で消せるのでたいした被害ではありません。特に、COOLPIX880は撮影モードからの消去がやりやすいので、すばやく消して次に移れます(ただ、あまりボタン操作に夢中になってるとちょっと危ないかも)。

次は、トウシマコケギンポをねらいます。穴から顔を出しているので動くことはないし、そのくせ表情がよく変わるので撮るたびに違う写真になるという、マクロにうってつけの被写体です。ところが、マクロモードにしてどこまで近づけるか、大きさはどうなるかを試そうとしたら、いきなり穴から出てしまいました。逃げられたかと思いましたが、ギンポは近くを漂う白いもの(撒き餌のオキアミらしい)をパクリとやって、穴に戻りました。
さあ撮影だ、とシャッターを押すと・・・うねりのせいで、ピントが合うまでの間モニターの真ん中にギンポを固定することが意外に難しいです。で、ピントが合ったところでシャッターを押し込むと、その間に体が振られて、ギンポの顔が隅っこに行ってしまったりします。これだけ近いと、タイムラグの影響はかなりあります。モニターを見ていると体とカメラが一緒に動いてしまうので、シャッターを押したあとは、液晶は見ないでカメラ全体が動かないように見ているほうがいいようです。ただし、これは相手が動かないときにしか通用しません。うねりとともに行ったり来たりするマツカサウオは、さすがに追いきれませんでした。

浅場に戻ってきて、ホンダワラの森を見に行きます。潮位によっては水深よりも長くなるので、余った分は水面に横に広がります。真下から水面とホンダワラとあとは魚が入ればおもしろい絵になりそうですが、いかんせんこの透明度では・・・。それでも、ハタンポの子供の群や、水面を泳ぐ小さな魚(種類不詳)、アオリイカなどがホンダワラを住処にしていて、じっくりと取り組めば面白いことになりそうです。
ただしワイドの絵はデジカメには無理、というか、ついているレンズがワイドじゃないのでしょうがないのですが、標準レンズの画角になってしまうので、広い風景を切り取るような絵は苦手です。
ダイバーを撮る場合、一人の上半身だけを撮る分には画角は気になりませんが、全身を入れたり、二人以上を撮ろうとすると、ちょっと離れることになります。

とはいえ、持っているととても楽しい道具です。極端な接写でなければ、構えて押すだけでたいていはちゃんと写るので、ストレスがほとんどなく、撮ることを楽しめます。
また、DIVのハウジングはセッティングが楽です。カメラを入れてふたをするだけで、Oリングはさっとゴミを取るだけでいいので、3分もあれば十分です。ハウジングに入れた後でもすべての操作ができるので、カメラの準備もいりません(キャップをしたままとかいうのは論外として)。

残る問題は、Pentium75Hzに16MBのマシンで300万画素を走らせるのはやっぱり無理があることくらいかな(///論外)。


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