2000年8月

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8月16日(水)〜8月20日(日)

引き続きお盆休み後半の赤沢です。

夏だというのにぱっとしない天気が続きました。朝は少しはいいかな、と思うのですが、昼ごろから曇って午後はにわか雨という日が続きます。気温もあまり上がらず、海から上がってくると寒いくらいなので温水シャワーに直行です。
そんな天気が続いた後、土日(19・20日)はきれいに晴れ上がり、暑い日が戻ってきました。

海のほうは、そんなに急に変わるものでもありませんが、水温が上がるのに伴って少しづつ季節が進んでいるのを感じます。
水温は24〜25度で、場所により少し冷たいところがあって23度くらいになります。5mmのワンピースで1時間くらいは大丈夫だと思いますが、ベストを使っている人もいます。スーツがレンタルですきまがあると、寒くなるかもしれません。
透明度のほうは、良くなるかと思いきやなかなか上がりません。少し良くなってきたかな、と思っても翌日にはまたにごってしまったりで、4〜5mあたりで前後しています。

●ハナハゼ登場

ダテハゼ多発地帯の砂地に、ハナハゼが現れました。全部で5匹いて、2匹づつのペアが2組と単独が1匹です。それぞれダテハゼの巣の上でゆらゆらしています。よーく見ていると、ハナハゼそれぞれにもかたち(尾びれからのびるすじの数や長さの違いがわかりやすい)や動き方(上にいるか、下にいるか、警戒心の強さなど)に違いがあって面白いです。ただ、それがわかるまでには10分以上はじっと見ていないといけないので、気の短い人には向きません。
2匹でいる場合、あまり2匹そろっていることはありません。離れているほうが(1m近く離れることもある)多く、それから近づいてくるのですが上下に互い違いになって浮いていたかと思うと今度は上下に離れたり(この場合下に行ったほうが穴に入ってしまう恐れあり、動きを止めること)、また左右に離れたりします。2匹がそばで同じ向きになっているところを写真に撮りたいというなら、相当待たなければなりません。ましてダテハゼと一緒に入れようなどと思った日には、いつまでかかることやら。
とはいえ、やはりきれいな魚なのでずっと見ていても飽きません。というか見れば見るほど引き込まれていきます。動いては止まり、また少し動いて止まる、という動きはポーズをとっているようにも見えます。

このあたりはやたらとダテハゼがいるので、ハナハゼに夢中になって他のハゼの穴をつぶしてしまうことのないように、移動は中性浮力で、底に着くときは確認してからにしたいものです。ハゼが見えなくても、小石があるところは巣がある可能性が高いので、避けたほうがいいでしょう。そうそう、この近くにオニハゼの巣もありました。

ハナハゼを見ていてふと目を上げると、中層をヒラソウダの群れがすっとんでいきました。

●カンパチ団も参上

沖のポイントで待ち合わせをしたときのこと、なかなか現れないので中層に上がって見渡していると、次の瞬間にはカンパチの群れに囲まれていました。この時期によく見かける子供カンパチではなく、すっかり白銀色になった大人カンパチ(大学生くらい?)です。数もすごい、百匹単位くらいでぐるぐる回っています。スピードも速いので目が回りそう。
現れたのが突然ならいなくなるのも早くて、写真を3枚撮ったらいなくなっていました。やはり大人カンパチは迫力が違います。

そのあと、別口かさっきの大群れと分かれたのか、20匹くらいの群れにも会いました。これも3回くらいまわりを回って、すぐにいなくなりました。

また、前回書いたイワシの群れを追って、ヒラマサが1匹入ってきていました。今度は群れで来るといいな(ってイワシにはとんだ迷惑ですが)。

●イザリウオも登場

ひさびさに砂地にイザリウオが現れました。これってやっぱり季節のものなんだろうか。少しオレンジ色を帯びた黄色で、黒いしまが薄くついています。15cmくらいあるのでかなり大きめです。頭に2カ所、尾びれのつけねに1カ所こぶがついていました。
見つけたときには移動中で、腹びれで歩きながら尾びれも振ってかなりの速さで進んでいました。その後も違う場所で見られたので、ある範囲の中であっちこっち動き回っているようです。
イザリウオってどうしても前や横から見てしまうのですが、後ろから見るとまた面白いところがあります。腹びれ(足のようになっているひれ)のつけね(人でいえば脇の下)にえらの水の出口があって、ひくひく動きます。そういやこんな形のジェット機があったなあと思うと、なんかイザリウオがスマートに見えてくるから不思議です。

●その他

ネコザメのこどもが出たり、フタスジタマガシラ(青いラインがきれいです)がいついていたり、メイチダイの子供が集まっていたりと、8日間潜りましたが飽きることはありませんでした。
しかも、水温のせいか死滅回遊魚の到着が遅れているので、これから9月にかけてまだまだ楽しめそうです。


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