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写真根茎
学名等[学名]Polymnia sonchifolia Poeppig & Endlicher[英名]yacon[和名]ヤーコン
特徴アンデス原産のキク科の多年草。
草丈は1メートル50cmまで成長する。
利用部葉、茎、塊根
栽培秋に収穫した種芋を凍らないように越冬させ、関東地方では3月下旬から4月上旬(霜の心配がなくなったら・・)に畑へひとつの種芋を芽分けしていくつかに分けて植えつける。かなり大きく育つので、株と株の間は1メートルくらい開ける必要がある。
8月の終りころから次第にわきめなども伸び、全体がしっかりした感じになる。葉・茎は一部収穫開始。
11月はじめころ(葉が寒さで黒ずんできたころ)が塊根の収穫時期。
利用法葉・茎はお茶にして利用。葉は陰干しでしっかり乾し上げカラカラにします。これを大きく揉み崩して、焙烙(ほうろく)などでカラ炒りし保存。好みの量でお茶を作る(香り味共にアマチャヅルに酷似)。
塊根は、生で食べるのがベスト。ただしキンピラや天婦羅でも美味しく食べることができる。
作 用腸内のビフィズスを増やすことから整腸作用がある。
生活習慣病の一因である活性酸素を除去する作用があり血中総コレステロール・中性脂肪・血糖値・血圧を低下させるといわれている。
成 分フラクトオリゴ糖、クロロゲン酸やフラボン類などポリフェノール類
追 記
その1 2001/12/ 1

 4月に植えたヤーコンの収穫を行った。
 たった12株の収穫であったが、意外に時間を費やしてしまった。

 それぞれの株からは大体期待どおりの量のヤーコンを収穫することが出来た。一株の平均収穫利用は2kg強。全体で25キロくらいである。
 収穫したヤーコンは日のまま放置しておくと水分が少しずつ失われ長期保存が利かないことから、再度土の中に埋め戻す作業がある。今回は収穫したものを三つにわけて埋め戻しておいた。もちろん自宅へもかなりの量を持ち帰ったのだが、これは速やかに食べねばならない。
 水洗いで土を落とし、タワシで表面の皮を丁寧に取り除くと真っ白い肌が現れる。これを太陽に透かしてみると光が透過するのである。「塊根」と呼ばれている部分で、姿形は「サツマイモ」そっくりなのだが、この辺が実はヤーコンの特徴のひとつでもある。このヤーコンで先ずキンピラを作ってみる。ごぼうのキンピラを作る要領で切り分けたヤーコンをオリーブオイルで炒める。ある程度熱が通ったところで、みりん、酒、醤油の順番でいれる。この量は1:2:1である。醤油を若干多めにしても良い。そして、汁を飛ばしている最中に唐辛子を入れる。この唐辛子はビリ辛のものが良い。
 しっかりと水気がなくなる程度まで炒めたらできあがりである。
 シャリとした歯ざわりとヤーコン独特の甘味、それに唐辛子がマッチして美味しいキンピラの完成となる。

 ところで何故この時期の収穫か?ということなのだが、ひとつには「葉が黒変したころが収穫時期」であることと、花が咲くのを待っていたためである。
 葉が黒変すると言うことは・・・大分待ったのだが・・・結局、霜が降りてそのため葉が黒くなるのを待たねばならなかったことということである。10月中旬当たりから、直接日光に当たる部分の葉がかなり茶変していた。ただこれを「黒変」とするにはまだ緑の葉も沢山あって、収穫するには若い感じがしたのである。そこで霜が降るまで待ったわけであるが、ただ、葉が「黒変」すること・・・つまり霜に当たることは、もうひとつの理由の「花が咲く」ことと相反することとなることに気がついた。
 幾度か霜が降って葉が完全に黒変したころにはせっかく付きはじめた蕾も全部霜でやられてしまったのである。つまり、「秋の終りに咲く」といわれていた花を見ることができなかった。
 しかし、10月下旬頃に花芽がついた茎を幾本か自宅へ持ちかえり切花(?)として他のハーブと飾っておいたものがあった。他のハーブはどんどん利用されていき、結局最後まで残ったヤーコンの茎から次第に根が伸び始め、どんどん花芽が大きくなってきたのである。そして、ついに先週開花したのである。右の写真はそのとき撮影したものである。


その2 2003/9/26
 今年もヤーコンが大量に収穫できそうである。

8月下旬のヤーコンの葉
 だがヤーコン本体の収穫よりも、この時期はヤーコン茶を作るために若い葉の収穫に忙しい時期である。
 昨年作ったヤーコン茶は、葉を採取した後、塵等を取り除くため流水で良く洗い、そしてカラカラになるまで日陰で乾燥させたのである。更に、これをある程度細かく砕き、そして鉄鍋を利用して焦げつかない程度まで乾煎りし、お茶として利用したのである。  つまり、素材をそのまま乾燥し、炒り利用したのである。
 今年は父から、ヤーコン茶を飲んでみたい、という話があったので、同じ製法で作ってみた。北海道に行く前に収穫したヤーコンの葉は完全に乾ききっていたので、そのままこなごなに砕き、鉄鍋で軽く炒ってみた。実はこれで完成なのであるが、この製法のお茶は作ったものの2割とした。そして残りの8割は、更にブレンダーを使って粉状にしてみた。これはほんの少しの量で結構苦味がある。ただ単に作ったお茶とは違いかなり細かい微粉末になっているので、いろいろ料理に入れて使っても良い。その料理を食べることで、自然にヤーコンの成分がとり込まれることとなる。

蒸したヤーコンの葉と乾燥後のもの
      ↓↓
 さて、実は26日金曜日からの話となるのだが、この日は北海等旅行の後始末として残っていた、畑の草取りがある。2週間の間にかなり草が伸びていた。この2週間は、北海道では「初秋」を満喫したわけであるが、一方、関東地方は夏らしい「残暑」を経験したのである。その間に雑草が伸びるのは当たり前である。
 この畑の草取りが終了したあとに、ヤーコンを見るとかなり沢山の若い脇芽が伸びており、柔らかい葉もたくさんついている。これを100枚ほど収穫して自宅に持ちかえった。
 もちろん、これでヤーコン茶を作るのである。
 が、急に思いついて、今回は乾燥させて炒るのではなく、蒸した後に手で細かく揉んでその後天日に乾すという方法をとってみた。
 最初はある程度細かく切り分けたヤーコンの葉を蒸し器に入れて蒸す。それが冷めたところで、目の細かいザルにいれて、一昼夜陰干しする。1昼夜でかなり乾燥は進むが、それでもまだ幾分か水分が残っているので、ここで少しずつ手で揉んでお茶状にしていく。ある程度できたところで、今度は陰干しでカラカラにするのである。
 取り合えずこれで完成である。
 これを恐る恐る飲んでみる。  先ず香りなのだが、緑茶の香りがほんのりとする。
 味は、う〜ん、ヤーコン茶そのものなのだが、「柔らかい」感じがしてとても飲みやすい。炒ったものとは各段の味と香りの違いである。しばらくはヤーコン茶作りに忙しくなりそうである。


その3 2003/9/26

 ヤーコンの話は9月26日のこのコーナーで紹介した。
 今回は、その後のヤーコン、ということで、追加をさせてもらいたい。

 土曜日、つまり10月11日にいろいろなハーブの収穫を行なった後に、そろそろ葉の一部が黒くなり始めたヤーコンを一株掘り起こしてみた(左写真)。
 つまり、試し掘りということである。同じところでヤーコンを栽培しているところでは既に収穫が終わっているからである。毎年11月になってから、収穫しているのであるが、ちょっと出来具合を知りたいと思ったからでもある。
 今年は4月29日に植付けをし、5月16日日に発芽を確認した。そしてその後は冷夏の影響もあってかはかばかしい成長ではなかったのである。が、9月になって、つまり、根茎がもっとも成長するといわれている時期に、残暑が厳しくなり良い影響を与えたのかもしれない。
 収穫は驚くほど多く、1株で3.5Kg強の収穫があった。

 いつも獲らぬ狸の皮算用となってしまうのだが、現在ヤーコンは30株ほど植えてある。30×3.5=105Kgの収穫となる。これは保存が大変である。いつもは、掘り起こした根茎をきれいに土を落とし、そのまま畑に掘った穴の中に、いくつかに分けて埋め込み、必要に応じて、掘り出して利用しているのである。だいたいこれで翌年5月頃までは保存できる。それも殆ど全部が掘り出したときと同じ状況で保存できるのである。
 だが、もっといつも手元に置いておきたい食材でもある。食材として手元に常に置くためには、冷蔵庫の野菜室が良い。これは摂氏5度前後を長期に保つことが出来るので、掘り出したヤーコンを良く水洗いして、ビール袋などに入れて乾燥を防ぐ方法をとれば利用できるわけである。

 そこで、保存方法のもう一つの提案である。
 これは完成品としての保存方法なのだが、掘りだしヤーコンをよく洗ったあと、薄皮を剥き、1mm程度の薄さに切るのである。これを密閉できる容器に入れて、ヒタヒタになるまで「酢」を入れれば完成である(右写真)。酢は、普通の「穀物酢」と「寿司酢」を試してみたのだが、寿司酢の方が甘味がある分美味い。
 歯触りも味も「酢蓮」と「ガリ」の中間といったところである。しゃきしゃきとした歯触りと、ヤーコン自体が持つ甘味、あと一歩工夫があれば「商品」として売り出せるのではないか?、と思うほど美味い。赤唐辛子の輪切でもいれて白と赤の色の取合せを黒い器に盛れば、前菜して十分な一品となりそうでもある。



その4 2017/10/27

 ヤーコンが大きく育ってきて、まず最初に、ヤーコン茶を作るために「葉」の収穫をした。

 ということで、今回は若い比較的小さい葉を、全部で31枚、重量にして320g収穫してきた。

 これを裏表ともに流水でよく洗い、しっかりと水気を切っておく。

 次に、水気を切った葉を、大体2cm幅で切り分ける。

 長さは6〜7cm程度で抑え、必要に応じて調整する。

 そして蒸すことになるが、蒸す前に葉が重なり合っていないようによく混ぜる。

 これはあとで干す(乾燥)時に重なり合った葉を一枚一枚はがす必要がなくなるからだ。

 蒸し時間は沸騰している蒸し器の中に入れて7分程度が目安である。

 蒸し上がったらそのまま笊等に均一になるように並べて天日で干す。

 左の写真は、干し始めの様子で、これは午前11時ちょうどだった。

 そしてこれは、午後1時の時の状況だ。
 この時点で早いものはかなりカラカラに乾燥し始めている。 
この日は、そののち2時間、つまり天気が抜群に良い日の天日で4時間乾燥させた。

 注意点としては、乾燥する速度が速いので、風などで飛ばされない工夫をする必要がある。

 その後さらに日陰で1週間乾燥させたものが左の写真だ。

 湿り気のないこと、特に葉の中心を走る茎の部分の乾燥具合、を確認して完成となる。

 完成後は、タッパに詰めて冷蔵庫で保存することになる。

 これをほんの一つまみお茶パックに入れ、もみほぐして熱湯を注ぐと美味い?「ヤーコン茶」となる。

 香りはかなり良いのだが、味は、う〜ん、まあ好みで何とも言いようがないのだが、飲むうちに慣れ、後を引くようになる。
 今回は、糖尿病やダイエットに効果があるとされている「ヤーコン茶」の簡単な作り方の紹介だった。

 参考までに言えば、上記の320gの葉からできたヤーコン茶は30gであった。
 そのため、来年まで持たすならば、食用となる根茎部の収穫前までにまだ何回か作る必要があることになる。


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