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写真種子(種)
学名等[学名]Tropaeolum majus[英名]Nasturtium[和名]キンレンカ
特 徴ペルー原産の全長2m程度まで成長するノウゼンハレン科の1年草
利用部花・葉・茎・実
育て方種から育てるのが一般的です。
種まきは、4月頃に種を一晩水に浸け(殻が固い)てから直播きすると良いでしょう。
原産国を見てもわかる通り夏の暑さに弱く、夏は日差しを抑えたりして育てるとよいでしょう。
利用法花は5〜6月頃と秋に咲き、赤・黄・橙等多彩で、鑑賞用としても利用します。
最近は、Edible flower(食用の花)として注目を集め、花、葉はピリッとした辛みがありサラダなどの色付けと味にアクセントを付けるものとして多用されています。また、サンドイッチなどに挟んでもなかなか面白いものです。
花の後にできる実は、若いうちに収穫して山葵の代りに用いることができます。
Recipeサラダ・サンドウィッチ、若い実はワサビの代用
その他育てるのが簡単で、いつでも利用できるハーブなので常にキッチンにおいておきたいハーブの一つです。
参 考種類としては大変一杯ありますが、大きく分けますと立性のものと匍匐製のもの、花が一重のものと八重のもの等です。
追記
その1 2000.4.8

 昨年末、玄関の植え込みの中で寒さにやられて半ば枯れていたナスタチウムの茎を5センチ程度切り取り、パソコンルームのアボガドの鉢に挿しておいた。12月中旬の話しである。

 そんなことをすっかり忘れてしまった今年の1月中旬に、アボガドの鉢から小さなナスタチウムの葉が伸び始めた。しばらくは、伸びては枯れ、また伸びては枯れを繰り返していたが、2月になって茎が伸び始め葉が広がり出した。

 アボガドの木は2本植えてあるのだが、熱帯性の植物との意識があるので、このパソコンルームの最高の位置、つまり、冬中もっとも良く日が当たる場所においてある。しかも、十分に水分を与えていることから、これらすべての条件が、ナスタチウムの生育条件にぴったり合ったのであろう、3月下旬になり蕾みをつけはじめた。

 ナスタチウムを育てる条件としては、太陽は不可欠のものである。夏の暑さにはかなり弱いところもあるのだが、冬などの寒い季節においては太陽は絶対に必要な条件なのである。
 ただ、花を咲かせるためには必要な条件であるのだが、葉のピリッとした辛味の食感をサラダで楽しむためには、曇りガラスなどを通して陽を当てて育てるほうが、葉が柔らかくできて利用するのにも良いような気がする。

 ところが、一方、ナスタチウムの花はエディブルフラワーとしても有名である。野菜サラダはどうしても緑や白の色が中心となってしまうのだが、ナスタチウムの花を使うことで目でも楽しめる彩りの良いサラダとなる。また、花を咲かせることで、その後にできる実をわさびの代用にも使えることもできるのである。

 左の写真は、蕾みを写したものである。後ろにスーッと伸びた尻尾のようなものが特徴となる。これは花が咲いても最後までしっかとりついていて、ガクを支えるような形で、後ろから見ると、この尻尾から伸びて花が咲いているように見えるのである。しかし、実際には、ガクは茎にしっかりと固定されており、花びらもガクに守られてしっかりと固定されているのである。そして、この尻尾には花の中の上部に開口部があって外と続いているのである。ではこの尻尾は何のためにあるのかということの疑問が生じる。

 左上の写真は咲き始めたばかりの花を撮影している関係で花の中までよく見えないのだが、花の中心部にオシベとメシベがある。つまりナスタチウムが実を結ぶためには昆虫による手助けが必要なのである。虫媒花ということになるが、その虫を引き寄せるための道具としてこの尻尾があるのである。一般に虫は花の色に反応して集まり、加えて花の中で蜜のある場所を探すこととなる。そして、ナスタチウムの場合、蜜のある場所が尻尾ということとなる。ということは尻尾は実は「蜜壷」だったわけである。ある程度成熟した花の「尻尾」を押すと中から透明な蜜が出てくる。この蜜は、ステビアの葉を口に含んで最初にひと噛みしたときのような甘さがある。葉のピリ辛さとの比較では信じられないくらいに甘い蜜なのである。

 我が家では当初は種から育てたのだが、次第に挿し木するようになり、5月の連休当たりに数本を挿し木することで、秋口に花を楽しみつつ料理にも利用しするというサイクルを繰り返しているハーブです。


その2 2001.4.21
 初夏のような陽気が続いたかと思ったら、今日土曜日は一転して早春のような肌寒い一日となった。
 今日の天気は昨日の天気予報で分かっていたが、それでもしっかりと早起きをして畑を見に行った。
 畑に行った理由の一つは、チャイブが開花しているかどうかの確認である。先週日曜日にかなり蕾が膨らんでいたので、今日当たりは・・・と思って行ったのだが、あと一日という状況だった。
 もうひとつは、ヤーコンの発芽の確認である。4月7日にたったひとつの苗を10にも分けて植え付けたものだから、多分全滅か…と思いつつも、もしかしたらと考えていったのである。考えてみれば、4月7日に植えたあと、実際に雨が降ったのが4月20日にほんのお湿り程度のものだったので、水不足で…とも考えたわけである。畑について最初の畝がチャイブが二列、つぎがヤーコンの畝である。丹念に見ていくと、右側の3ヶ所にヤーコンの芽と思われるものが出ている。取敢えずは3株を確保したことになる。

 さて、今週の話題であるが、無事越冬を終了したパソコンルームのハーブの話である。昨年秋から引き続き、居候となっていものは、レモングラス4株、ナスタチウム2株、フルーツセイジ3株、ロケット2株、マジョラム1株、アボガド2株(これはハーブではありません)の6種類で、春先から追加されたものに、ミント1株にルバーブ2株(種から発芽)である。

 その中で今冬ひとりで頑張っていたのがナスタチウムなのである。全部で200以上の花をつけ、真冬のパソコンルームで彩り鮮やかに咲きつづけ、やっと終期となってきたのである。2株あったことから花が咲き始めてから何回か人口受粉(単に花粉を指でお互いの花の中につけただけ m(__)m)をしたせいもあってか、左上の写真のような種を収穫することができた。
 青々とした取り立ての種はおろし金の細かいほうでおろすことにより香も味もまさに山葵の代用となるのである。もっといっぱい収穫できれば、今晩の夕食は刺身にしたいほどである。実際は山葵よりも香は弱いのだが、刺激臭がない分だけ上品な感じもする。
 もちろんそのままにしておいて、種として利用することもできるのである。ただ、ナスタチウムは種で育てるよりも、挿し木でどんどん大きくなることから、ひとつの株が終わるころに、若い枝をチョット挿し芽をするだけでどんどん増えるのである。実は今冬越冬したこの2株も、昨年秋に挿し芽したものなのである。


その3 2002.2.17
 昨年末から、このパソコンルームではひっきりなしにナスタチウムの花が咲いている。

 昨年春に採取した種を植木鉢に蒔いたものだが、日の光を十分に受けてどんどん大きく育ちたくさんの花をつけた。左の花は2月に咲いたものだがかなり赤の色が濃い。葉も花も食べられるエディプルフラワーなのだが、この色はサラダには入れたくない。

 そこでナスタチウムについていろいろ調べてみると、花の色は多種多様であるらしい。一般的にはダイダイと黄色のものが良く知られているのだが、いくらでも交配種が作れるので花の色もかなり変化に富んだものまで出てくるようである。

 今まで我が家で育てたナスタチウムの写真を見てみるとダイダイといっても一般的なダイダイのほかにかなり黄色に近いダイダイや、あるいは赤の色が抜けた薄いピンクなどのものも認められる。これでブルーのナスタチウムなどが出てくればかなり注目されるのではないかと考えられる。

 こんなに多種多少の花色があるということは、好んで栽培している人達にとってはとても面白いのではないかと思う。花期は1年中だし挿し木でもどんどん増やすことが出来る。その間に交配を繰り返すことができるので花の色を計算しながら次々にかけ合わせれば良いのである。
 栽培も簡単で、途中で茎を切って水に入れておけば1週間で根が出てくる。しかも色の違う花を交配させることで新しい色の花を作ることが出きるのである。
 花後に種が出きるまでも比較的短く、年数度の世代交代が可能である。興味がある人は2〜3種のナスタチウムを買ってきて試してみてはいかがだろうか。

 なお、ちなみに我が家では、種を山葵の替わりに結構重宝して使っているのだが・・・。

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