身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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醤油
作り方
醤油は大豆、小麦、塩という三つの原料から作られる。
蒸した大豆と小麦(または小麦
のふすま)に麹菌を加えて麹を作り、濃厚な食塩水を加えて発酵・熟成後、圧搾・火入れ
をして製造する。
中国から伝わったが、わが国で独自の発達をとげ、いまは日本の醤油と
して欧米にも知られている。
食塩水中で雑菌の繁殖を抑えながら、大豆のたんぱく質から発酵によってできたアミノ
酸が旨みの本体になり、小麦のでんぷんからできた糖分が元になって、甘味、酸味、香り
などが作られる。
このアミノ酸と糖分が結合してアミノ・カルボニール反応によってきれ
いな褐色が出る。
したがって醤油は塩味料であると同時に旨味料でもある。
濃厚な食塩中でたんぱく質はぺプチドやアミノ酸に、でんぷんは糖やアルコール、有機
酸にまで分解し、複雑な旨みと香りを形成している。
関東では房総、関西では瀬戸内海近
くなど、水と塩に恵まれた地域に発達した。
刺身をはじめ、ほとんどすべての日本料理に
欠かせず、わが国を代表する調味料である。
種類・特性
醤油の品質規格
日本の醤油は日本農林規格(JAS)により表4のように決められている。
色の濃さによ
りこいくち(濃口)とうすくち(淡口)とがある。濃口の方が味と香りが強く、淡口の方
が食塩濃度がやや高い。
たんぱく質やでんぷんの分解は、食塩が少ないほど早く逆に多い
ほど遅い。
したがって食塩含有量のやや少ない濃口醤油のほうが色が早く濃くなることになる。
つまり濃口、淡口という名は色の濃い、淡いであって、食塩濃度の濃い、淡いではない。
いろいろな醤油
濃口醤油
醤油全体の八五%を占める普通の醤油で、ただ醤油といえば普通は濃口をさす。
色は新
鮮なものは明るい赤褐色。あらゆる料理に用途が広く、調理用にも食卓用にも使われる。
淡口醤油
関西で高級な料理、とくに吸いものなどに、季節の素材の彩りを生かしながら、旨みや風
味をつけるために使われてきた。だから製造の際にも色が出にくいように(大豆・小麦の
比率を下げるように)米を加えたり、ときに大麦を使ったりする。
再仕込み醤油
濃口、淡口の醤油は普通本醸造という正規の発酵法か、または新式醸造というアミノ酸
液を加える方法で作るが、本醸造で作った生醤油を塩水の代わりに使って仕込む味の濃厚
な醤油である。
使用量を自分で加減できる刺身、寿司、豆腐料理などの卓上のつけ醤油、
かけ醤油に用いる。
たまり醤油
小麦を使わず大豆と食塩だけで作る。
味は濃厚で粘性と旨みが強く、普通の醤油と混ぜ
て刺身醤油とする。
白醤油
中部地方(名古屋、三河地方)で作られる小麦を主原料としたきわめて色の薄い醤油。
甘味が強く独特の香りがある。うどん、鍋ものなどに用いられる。
基本的料理と使い方のコツ
食卓でも使う醤油
調味料は単独で使う食品ではなく、主役になる食品があって、それを生かしたり引き立て
。
しかし醤油は調味料の中では完成した味を持っているので、調理のために使うだけでな
く、食卓でつけ醤油、かけ醤油として使われる。
つまりそのままの味で味わうことの多い
調味料である。
日本料理の刺身は魚を切るだけの単純な料理だが、魚という素材の持ち味
たりするために使われるものである。
したがって調味料を単独で口に運ぶことはまずない
を生かす上で、醤油なしの刺身は考えられない。
目的による醤油の使い分け
厨房から食卓まで醤油の利用範囲は広いが、厨房で調理用として使う場合の目的は、
@味つけ、
A香り、
Bかくし味、
の三つである。
どの目的で使う場合も大切なことは、色と香りを生かすため長い加熱を避け、料理の最後
に加えることである。
煮もののように初めに入れたいときも一部は取り分けておき、仕上
げに加える。
醤油は空気中に放置すると酸化され、色が濃くなり風味も低下するので、
開封したものは冷蔵庫に保管するとよい。
濃口、淡口の使い分け
醤油の大部分は濃口なので普通の料理はこれを使えばよい。
とくに匂いの強い魚や肉な
どには濃口醤油が必要で、照り焼きなども必ず濃口にする。
淡口醤油は野菜類の煮ものな
どの色を美しく仕上げたい料理に使う。
香りも穏やかなので、素材の香りを消さずに持ち
味が生かせる。関西では麺のつゆも淡口醤油である。
吸いものの醤油は最後に
吸いものの醤油は塩味をつけるという主目的より、むしろ旨みや香りなど塩にはない特
性のために使う。
塩味だけなら塩で十分で、むしろその方が材料の色や風味を生かすのに
もよい。
香りづけの醤油は最後に加えないと、せっかくの香りが揮発して失なわれる。
そ
こで塩でほぼ味を調えた汁の仕上げに、塩味にほとんど影響のない程度の極少量を加えて
終わる。
煮ものの醤油は最後に
煮ものの味は「さしすせそ」の順にといわれる通り、揮発性成分の多い酢(す)や、香
りを重視する醤油(せ)は後から加える。
しかしこれは中までよく味をしみ込ませたい煮
ものの場合で、煮魚のように短時間で表面に味をつければよいもの、おでんのようにきち
んと調えられた汁の味をそのまま食品に浸入させたいものはこの順序にこだわらない。
煮
ものによっては初めから醤油の味をしみ込ませるために大部分を使い、一部を最後に加え
るやり方もある。
甘露煮は竹の皮を敷く
塩と違って醤油は液体なので、柔らかくくずれやすい煮ものを醤油で味つけすると形が
崩れやすい。
小魚の甘露煮を作るとき、切り込みを入れた竹の皮を鍋に入れる。魚同士お
よび魚と鍋の間に空間ができ、煮くずれもなく、調味料の浸透も温度の分布も均一な甘露
煮ができる。
醤油をあぶる
醤油は短時間の加熱で生のときとは違ったよい香りが生まれる。
この香りはとくにでんぷん質の餅や米飯と合い、その味を引き立てる。
焼き餅、焼きおに
ぎりのほか、チャーハンのような炒めものも、仕上がりに鍋肌から醤油をひとまわりさせ
てかけると香りがよい。
魚のつけ焼き、照り焼きも醤油の加熱香気を目的とする。
このため初めに使うので、最
後まで焦がさぬよう加熱温度に注意する。
お浸しに醤油
お浸しの野菜をゆでて水にさらしたあと絞って、束ねた根元に醤油少々を落とし、その
まま葉先に向けて絞ると、青菜の水分が抜け、うっすらと醤油味がなじむ。ただゆでこぼ
して水でさらすより、味が引き締まっておいしい。
吸いものはだしと醤油で味を調節
すまし汁は塩で味をつける。
醤油で香りをつけるものだが、火を止める直前に醤油を入
れて味を見たとき、もし味が濃すぎたら水で薄めてはいけない。
必ずだしで薄める。
薄い
ときは逆に醤油を足す。
だしの旨みと塩で調和を保っていた汁の味が、水で薄めると狂ってしまう。
淡口醤油は色
が見えず、入れた量が分からなくなりがちだが、塩分は濃口醤油より多いので注意しなけ
ればならない。
醤油のいろいろなかくし味
塩味は対比効果で甘味を引き立てるので、お汁粉などに塩を加えるが、あんの仕上げに
塩より醤油を少し加えると、小豆臭さが消え、味を引き締め甘味を増す。
糠味噌漬けの糠
床に醤油を落として混ぜておくと漬けものの風味が良い。
梅干しに醤油をかけると梅の酸味が穏やかに感じられる。
番茶にもほんの少し醤油を入れ
ると味や香りがよくなる。
日本料理ではないが、肉や魚介などを焼くとき、醤油を数滴加
えるとよい焦げ色と香りがつく。
醤油は黒くなる
一度容器の口を開けた醤油は、初めの鮮やかな赤褐色からだんだん黒ずんだ色になってく
る。
原因は空気中の酸素による酸化反応などで、高温や日光、金属などに合うと変化が早
まる。口開けをしたら使った後、きっちり栓をし、涼しい所に保管する。
大きすぎる容器
は空気の量も多くなり、好ましくない。
醤油は鉄や銅に触れると色が濃くなるので、作り
おきの煮ものは鍋に入れたままではなく、他の容器に移したほうがよい。