身体に効く栄養成分・食材・調理方法
Welcome
Welcome




肉の素材と料理法は肉料理の原点。






イタリア料理その歴史的流れと特徴。






◎綿々と伝えられた郷土料理。


「イタリア料理の特徴は、地方、地方で育んできた郷上料埋にある」といわれるように地 方色が強く、フランス料理のように体系化されていません。

イタリア料埋の魅力の秘密は 、各地方で採れる特産物の旬を生かして、素材の持ち味を損なうことなく引き出す調理法 にあると考えられます。

もう一つの魅力は、綿々と伝えられてきた郷上料理であり、いわ ゆる〃おふくろの味〃だということです。

生まれ育ったところが一番というイタリア人の 郷土愛(カンパリスモ)と、お母さんの料理が一番という母性崇拝(マンミズム)に裏打 ちされた料理であるということもできましょう。

イタリア料理が地方色あふれる料理とな っている理由には二つのことが考えられます。

一つには、南北に細長いイタリアの地勢的 要因があげられます。

北部はアルプスが横断し、半島はアペニン山脈が縦断しているため 、国土はそれらの支脈によって細かく分断されています。

気候や地勢が異なれば、産物も 自ずから異なり、それが料理に大きな影響をおよぼしています。

次に歴史的要因も考えら れます。

イタリアの諸都市はもともと都市国家として発達し、それぞれが個性の強い独自 の文化を築き上げてきました。

イタリアの統一は1870年、日本でいうと明治維新の頃 になります。ヨーロッパ先進国の中ではもっとも若い国家で、現在でも統一国家であるに もかかわらず、地方分権色が強いという特色があります。





◎南部と北部のちがい。





こうした事情を背景にイタリア料理を北部と南部とで比べてみると、はっきりした違いが あることがわかります。まずソースのベースとなる油脂。

北郡はバタ−や生クリームを、 一方、南部はオリーブオイルを好んでよく使います。

これはオリーブ栽培の北限がガルダ 湖であることと、牧畜がポー川流域の平野部を中心に行われていることが大きな要因です 。

パスタをはじめとした穀類についてみると、南部のほうが北部よりも消費量が多くなっ ています。

そのパスタ料理も南ではスパゲッティ、マカロニなどの乾燥パスタをオリーブ オイルベースのソースであえるシンプルな料理法が中心です。北部では乾燥パスタに適し た硬質の小麦が産出しなかったために、手打ちの生パスタが発達しました。

具として盛ら れる素材も多く、どちらかというとこってりしています。

パスタのゆで加減も、南部に行 くほど硬いアル・デンテが好まれています。

タンパク源については北部は肉類が多く、南 部では魚介類が多く食べられています。

このように南北間で大きく異なるイタリア料理も 、第二次世界大戦後の交通網の発達や南北人口の相互流入といった祉会的変化により、以 前に比べるとだんだん郷土料理の特徴が簿れつつあります。

しかし、まだまだイタリアの 郷土料理は健在です。

レストランのメニューをみると、今でも〈alla(〜風)〉とい う地方名がついた料理名がたいへん多いことに気づかされます。

たとえば

〈ミラノ風リゾ ット(Risotto alla milanese)

〈ボローニア風スパゲッティ(S paghetti alla bolognese)〉

〈ナポリ風仔羊の脳ミソ(Cer bello alla napoletana)〉……というように枚挙にいとまがあり ません。

こうしたささいなことからも、各地方の伝統料理を重んじそれを後世に伝えてい こうとするイタリア人の姿勢が感じられます。

守り育てて現代に生かしていくというイタ リア文化の特徴が料理にもみられるわけです。

イタリア料理全般にいえることですが、素 材こそ各地方で異なりますが、素材にあまり手を加えず、素材のよさを最大限に生かした 生命力とぬくもりを感じさせる料理であるといってよいでしょう。





◎イタリア料理はフランス料理のルーツ




フランス文化はイタリアの強い影響を受けて育ち磨かれてきましだ。

食文化についても同 様です。

イタリアとフランスは隣国ですから、お互いに影響し合うのはとりたてて言うに は及ばないのですが、食文化については象徴的な出来事によりイタリア(当時ルネッサン ス期で文化的にヨーロッパの最高水準にあった)の食文化がきちんとした形でフランスに 伝えられたとされています。

その出来事とは、フィレンツェの支配者となってルネッサン ス文化を創りあげる源となったメディチ家のカテリーナ・メディチがフランス王アンリニ 世と結婚したことです。

カテリーナ・メディチは料理人、香料師を連れてフランスに嫁ぎ 、その時、食器も持っていきました。

余談になりますが、フォークが4本の爪をもつのも パスタをからめるのに好都合なためです。

当時フランスにはフォークはありませんでした 。

イタリア料理をルーツとしだフランス料理は、さまざまなソースをあみ出し、ソースに よって素材の持ち味以上のものを引き出すことに成功した料理です。

コクのあるソースの 風味を出すには、バター、クリーム、多種の香辛科、そしてブドウ酒が重要となっていま す。

ですからイタリア料理で、素材に手を加えれば加えるほど、また飾りたてれば飾りた てるほどフランス料理に近づいていってしまうのです。








地中海ダイエット。 へ戻る!