身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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肉の素材と料理法は肉料理の原点。




豊富な緑黄色野菜とキノコ類。





◎野菜のうまみを上手に引き出す料理







イタリアに行って青空市場をのぞくと、八百屋が非常に多いことに気づきます。

並べられ た色とりどりの野菜は種類も豊富で、市場全体の風景が〃サラダ色〃といっても過言では ないほどです。

イタリアは野菜の消費量と種類の多さでは、世界でも一、二を争う国とい っていいでしょう。

日本と風じように旬を大切にすることも特筆すべきです。

当然のこと ながら野菜の料理法も多く、野菜それぞれが持つ自然の風味を上手に引き出しています。

生野菜にワインビネガーとオリーブオイルを少量かけて食ベたり、オリーブオイルでソテ ーしたり、ボイルした野菜をパスタにあえたりして使います。

とりわけホウレン草、ブロ ッコリー、カリフラワー、赤・黄色ピーマン、ナス、ズッキーニなどの緑黄色野菜の使い 方には特色があります。

これらの野菜は各種ビタミンが豊富なぱかりでなく、カルシウム 、鉄分などのミネラルや食物繊維の供給源としてもきわめて大切です。

緑黄色野菜に多く 含まれているビタミンAの一種、ベーターカロチンやビタミンCはガンの予防の面でも注 目されています。

本書に紹介したシチリアの伝統的料理〈カポナータ〉を例に、南イタリ ア料理における野菜の使い方をみてみましょう。

ナス、ズッキーニ、赤・黄ピーマン、ト マトといった野菜はニンニク風味のオリーブオイルでソテーすることによって、さらに色 鮮やかになります。

加えて野菜のエキスが混ざり合うことによって、全体として非常にな めらかな味に仕上げることができます。

これでしたら、緑黄色野菜が嫌いな人でもおいし く食べられるでしょう。

まさに南イタリア野菜料理の逸品です。

〈カポナータ〉のように 野菜は生でなく、熱を加えて調理することも大切です。

熱することで野菜の体積は減少し 、たくさん食べることができるわけです。

栄養学的にみても、ビタミンCこそ失われるも のの、ガンを予防するべーターカロチン、食物繊維といった食品成分は、かえって成分自 体の効果が高まることが実験的に確かめられています。

野菜をそのまま生で食べる楽しみ 方と、熱を加えて食べる調理法をともにとり入れ、バラエティーに富んだ野菜料理の献立 を作ることは、自然の恵みを体にとり入れているという精神的な満足感の面だけでなく、 栄養学的にもたいへん大切なのです。

イタリアではキノコも豊富です。食卓にのるキノコ の種類は10を下らないでしょう。

キノコのことをイタリアではフンギといいます。シイ タケもシメジもマツタケもすべてフンギ。

中でもポルチーニというキノコは、日本のマツ タケと似た格好をしていて、食欲をそそるすばらしい香りを持っています。

とても高価で すが、10月の旬の時期にはみんなが競って食べるほど、おいしいキノコです。キノコ類 はきわめて低カロリーで食物繊維が多く、成人病の予防にはもってこいの食品です。

料理 法は少量のオリーブオイルで炒めたり、パン粉を加えてオーブンで焼いたりと、キノコの うま味を逃がさないシンプルな方法がとられています。

野菜にドレッシングをかけて生で 食ベる時にも、まだ野菜やキノコ類を炒めたりする時にも、オリーブオイルは欠かせませ ん。

オイルとしてそのまま生で用いても加熱しても安心して使え、体にとってもよいのは オリーブオイルを他にしてありません。








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