1)★シソ〔紫蘇〕
●perilla(英)perilla du Nankin(仏)●シソ科シソ属 中国南部、ミャンマー、ヒマラヤ原産で、日本には5000年以上前から波来し、古くか ら香辛野菜として栽培されていた。 ペリルアルデヒド(シソアルデヒド)に由来する特有 の香りが、花・実・葉のいずれにもあり、各部分が利用される。 葉茎が緑色のアオジソ、 紫色のアカジソ、葉がちりめんになる品種がそれぞれにある。 アカジソの葉は梅干しや紅 ショウガの着色、漬物などに利用される。 青ジソの葉は大葉「おおば」ともよばれ、香り がアカジソよりも高く、刺身のあしらい、天ぷら、麺類の薬味などに利用される。 実は佃 煮、福神漬け、塩潰けなどにされる。 また、穂ジソ、花穂ジソ、若芽などが、刺身のつま 、吸い口などに利用される。 2)★ミョウガ〔茗荷〕
●mioga(英)●ショウガ科ショウガ属 本州から沖縄のやぶの陰などに自生するが、市場にみられるのは野菜として栽培されたも のである。 野菜として栽培しているのは日本だけである。花穂を花ミョウガまたはミョウ ガの子とよびさわやかな芳香と独特の風味で利用される。 料理のつま、吸い口、薬味、酢 の物、漬物などにする。 品種としては夏に花をつけるやや小形の夏ミョウガと秋に出る大 形の秋ミョウガがある。 若い茎を軟化栽培したものをミョウガタケとよび、酢の物や吸い物に利用する。 3)★セリ「芹」
●セリ科セリ属早春の香りを伝える野菜として古くから利用され、『古事記』にも記載がある。 春の七草 の一つとして親しまれている。 さわやかな香りと歯ざわりが日本料理にあい、おひたし、 汁の実、和え物、鍋物などに利用される。 天然のものはカロチン、ビタミンC、カルシウ ムを多く含む。 4)★ふきのとう
●キク科フキ属早春、フキの葉が開く前に、根茎から生えてくる花茎(つぼみ)をふきのとうとよんで、 春を告げる野菜として利用する。 独特の香りと苦みが好まれる。近年はハウス栽培のもの が11月〜5月に出回る。天ぷらとしたり、刻んで吸い物の実としたり、フキ味噌、佃煮 などとする。 5)★ハマボウフウ〔浜防風〕
●ヤオヤボウフウ(ハ百屋防風)サンゴナ(珊瑚菜)●セリ科ハマボウフウ属 一般にボウフウとよばれ、刺身のつまに使われるのがこれで、ボウフウという植物は別に あり、漢方薬には使われるがつまのような使われ方をすることはない。 東アジアの海岸に 分布し、日本の海岸の砂地にも自生する。 ふつうにみられるのは栽培品である。青臭い香 りとほろ苦みを愛でて吸い物のあしらいや、酢の物などにもされる。 6)★ヤナギタデ
●ホンタテ、マタデ●water pepper(英) ●タデ科タデ属 食用に用いられるタデは、すべてヤナギタデの品種または変種で、利用法によってもいろ いろな名前がある。 いずれも葉、茎に特有の刺激のある辛み成分があり、和風香辛料とし て用いられる。刺身のつまにされる芽タデにはベニタデとアオタデの二つがあるが、ベニ タデはヤナギタデの、アオタデはヤナギタデの変種のアオタデやホソバタデの本葉が出る 直前の子葉を収穫したものである。 本葉の葉形から笹タデともよばれるアオタデの本葉や 若芽をすりつぶしたり、刻んで二杯酢とあわせた「たで酢」は焼き魚、ことにアユの塩焼 きには欠かせない。 エドタデの別名をもつアザブタデは薬味として麺類の薬味に用いられ たり、魚料理に添えて用いられる。さらに葉の細いイトタデも同様に用いられる。 7)★クレソン
●オランダガラシ、ミズガラシ、ウォ一夕一クレス、タイワンゼリ●water‐cress(英)cresson(仏) ●アブラナ科オランダガラシ属 1870年(明治3)ころにヨーロッパから日本に波来し、現在では日本全土に帰化して 生のまま肉料理のつけあわせやサラダ、スープなどに加えたり、さっとゆでておひたし、 ごま和えにする。 8)★ダイコン〔大根〕
●radish(英)radis(仏)●アブラナ科ダイコン属 日本の野菜で栽培量がもっとも多く、煮物、漬物、汁物、サラダなど多様な用途大根おろ し、千切りにしたけんなど、和風料理のあしらいに重要な位置を占めている。 品種にも京 都の辛味ダイコンのようにおろしてそばの薬味とされるものがある。 また若取りしたもの を刺身のつまとしたり、芽生えをカイワレダイコンとして、つまや吸い口としても用いる。 9)★ネギ、アサツキ、ワケギ〔葱、浅葱、分葱〕
●ユリ科ネギ属ネギの仲間は500種以上が知られ、タマネギ、ニンニクのように葉鞘「ようしょう」の 肥大した部分を利用する種類と、緑の葉を利用するニラのようなもの、緑の葉の部分も白 い葉鞘も食用とするネギ、ワケギのようなものがある。 これらはいずれも硫化アリルを含 み、独特の臭気と辛みがあり、香辛野菜として用いられるネギは関東の根元に深く土寄せ してつくる白ネギ、いわゆる根深型、関西では葉も白根も食べる青ネギ(葉ネギ)がよく 知られる。 ワケギはネギより小形で高さ30cmほど、何本も群がって株をつ〈る。 ネギ と違い種種を結ばず、地下の鱗茎「りんけい」で植え付けて栽培する。 東日本では株分か れしやすいネギをワケネギ、ワケギとよぶがこれは本来のワケギではない。 ワケギに似たアサツキは、各地方で古くから利用されており、やはり鱗茎で増える。 この 仲間にはエゾネギやシロウマアサツキ、ノビルがある。一般にアサツキとして売られてい るものには葉ネギを若取りしたものも多い。 これらの仲間は鍋物、ぬた、煮物、焼き物な どに利用され、刻んで麺類や汁物の薬味とされる。 薬味ネギは刻んで水にさらすと臭みが 和らいで辛みが引き立ち、身もしゃっきりする。 10)★ミツハ「三葉」
●セリ科ミツバ属市販されるミッバには切りミッバ、根ミツバ、糸ミツバ(青ミツバ)があり、最近は水耕 栽培の糸ミツバが多く出回っている。 吸い物、茶碗蒸し、土瓶蒸しなどに欠かせないさわ やかな香りがある。 葉を利用することが多いが、根ミッバは根も天ぷらや甘く煮たりして 用いる。 |