身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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山形県白鷹町が成功させた
ダンベル・ダイエット作戦
東京駅から山形新幹線で福島を経て米沢駅で降り、車で一時間ほど北に向かった山間部に
白鷹町がある。
その町役場の健康福祉課の主事さん、栄養士さん、保健婦さんの3人は、
町民の健康を指導する女性トリオである。
町民の健康づくりの担当者として健康学園を開
催してきたが、平成7年度の健康学園事業に、ダンベル教室を入れることを企画した。
そ
のきっかけは、NHK・TVおしゃれ工房の「ダンベル体操でやせる」(1994年6月
)と「ダンベル体操で絶対やせる」(1995年6月)がダンベルブームを呼び、それを
自分たちで実行してみた結果、理論どおりのシェイプアップ効果を確認することができた
からである。
どこの地方自治体にも共通することではあるが、町民の健康指導といっても
、従来は厚生省が県庁の環境衛生部などを通して、補助金付きの健康教室事業を行うこと
が中心であり、町が独自に考えた事業は少ないというのが現実である。
したがって、健康
指導は上意下達になりがちである。
しかし、このダンベル体操に限っては、従未の事業と
は異なり、彼女たちは自らダンベル体操の体験をしてみた。
その結果、役場の中、そして
町中で、〃ヤセたんでないかァ?〃と声をかけられるようになった。
それに大いに自信を
えて、1995年9月より、6ヶ月間の健康学園「ダンベル体操でいきいきシェイプアッ
プコース」をスタートすることにしたのである。
まず、町民に次のような広報を出してみ
た。
「白鷹町に在住する、年齢30、40歳代の町民で、肥満度(BMI=体重kg/身
長の2乗m2)25以上の立派なデブの人を募集します」定員30名で募集したのである
が、なんと倍の60名もの応募があり、大変な反響であった。
これまでの健康学園の事業
ではなかったことだという。
講座は、ダンベル体操の実技指導のほかに体力測定、血液検
査、体脂肪測定などからなる本格的な内容である。
希望者全員に参加してもらうことは困
難なので、〃涙を飲んで〃、立派なデブの人から順に34人に絞った。
デブの程度が不足
したスリムなデブの人たちは、残念ながらカットされた。
その選ばれた立派なデブさんた
ち34名が、第1回の会合を9月8日にもった。
その当日、夜7時から9時までダンベル
講習会が開催され、ダンベル体操の健康づくり作用について、筆者が講義をし、6ヶ月の
ダイエット作戦に臨んだのであった。
講義には一般町民200名も参加した。
さて、その
結果であるが、34名中8名が途中で脱落したり効果をほとんどみないで終わった。
しか
し、残りの26名は、見事にボディ改革に成功した。
そのうちの3名の例を紹介しよう。
体重を89.4から80.0kgまで9.4kgと最も大きく減量した高木さん(46歳
、男性)は、体脂肪率も2.8%減り、ウエストは10.5cm、ヒップは11.4cm
、大腿部囲は4・5cm、それぞれ引き締まった。
血中の総コレステロール値は204か
ら184mg/dlへ、HDLコレステロールは55から75mg/dlヘ、LDLコレ
ステロールは114から97mg/dlへ、中性脂肪は177から59mg/dlへと、
それぞれ改善された。
高木さんは、9月に3kgのダンベルでスタートし、10月中旬か
ら5kgに増量。
タ食を食べて2時間くらいしたところで実行。
9月から12月中旬まで
は週に5〜6回、それ以後は週2回くらいと減った。
忘年会の機会が増えたのと、12月
からは仕事の都合で旅館泊まりが多くなったために、ダンベル体操の実行回数が週2回く
らいに減ってしまったのだが、トータルの成果は多大であった。
実は40歳の頃から体重
が増えはじめて90kg近くまで増量し、43歳の頃からは肝機能の低下も指摘されてい
たので、今回のダンベル体操でシェイプアップの体験には、多いに感謝しているという。
女性で最も体重を減した30代の高橋さんは、67・6から60・6kgまで7kgの減
量を成した。体脂肪率も39・6から29・1%へと10.5%も減り、ウエストは9.
0cm、ヒップは5.3cm、上腕囲は1.8cm、大腿部囲も3.7cm、それぞれ引
き締まった。血中の総コレステロールは197から169mg/dlへ、HDLコレステ
ロールは44から50mg/dlへ、LDLコレステロールは140から110mg/d
lへ、中性脂肪は65から44mg/dlへと、それぞれ小幅ながら改善された。
このハ
ッピーなボディ改革に成功した高橋さんは、子どもにすすめられてダンベルシェイプアッ
プに参加し、体を動かすことの少ない日々からの脱出にチヤレンジした。
ストレッチ体操
、そしてダンベル体操へとステップを踏み始めたところで、毎日の生活が変わり出した。
体重を少しでも軽くできれば、という程度の気持ちでいたのが、「絶対にやせなければ!
」と思うようになり、食事や間食に対する意識に変化がおきてきた。
油を使った炒め物や
揚げ物料理を作らなくなり、煮物が多くなった。
牛乳を飲み、野菜を積極的に食べるよう
になった。
自動車に乗る回数が減り、歩いて通勤するようになった。
買い物に行くときは
、駐車場の遠いところに車を置くようになった。
このような生き方改革のすべてが、健康
につながることを学んだ。
もし、ダンベルシェイプアップ講習に入らなかったら、きっと
成人病になっていたに違いない。
自分も健康に生きることができるのだと気付かせてもら
ったことに、大感謝をしているという。
とくに自分と一緒に努力してくれる仲間がいたこ
とは素晴らしいことだった。
一人でやっていたら、このような成果をうることはできなか
ったと思っている。
体に刺激を与えて体重を引き締めることは、仲間同士の刺激ともなり
、励ましにもなった。
黒沢さん(40代、女性)は90.6kgもあった体重を85・4
kgまで5.2kg引き締めた。自分では感じていない〃醜い体型〃は、他から見れば相
当なものであり、医者から見れば病気の塊みたいなもので、自分の知らない自分が存在し
ているのだ、と気づいた。これまでになるには、「体のたるみは心のたるみ」の言葉どお
り、相当なタルミの積み重ねであったはず。
自分でこれをすべて正当化して肥満に肥満を
重ねてきたことになる。
そんな状態にあったとき、ダンベル体操との出合いは、体型だけ
でなく心と体の中身までも変えてくれた。
今では就寝の前に、今日の反省として、3庫k
gダンベルを両手に持って、15分間のダンベル体操を必ず実行している。
ところで、ダ
ンベル体操を始めて2ヶ月が過ぎた頃、腹部がもやもやと柔らかくなってきた。
とても不
思議な感じがした。
ベルトでウエストを引き締めると、お腹が締まる感触をうることがで
きた。
これが、自分の体が引き締まり始めた、という自覚を持つようになったきっかけで
あった。
11月頃には、頭痛や肩こりも消えた。
体の中身の変化として、9月の初めに血
糖値が126mg/dlあったのが、12月の検査では111mg/dlとなって、改善
の方向にあることを知り、心身のバランスを取り戻し始めたと感じた。
また、自分の体は
太っているが、〃超デブ〃から脱け出すことができた。いつかは〃スリム〃になれること
を目標に、天然美人になれるようにダンベル体操を継続していきたいと思つている・・・
。
1995年9月にスタートした山形県白鷹町の「ダンベル体操でいきいきシェイプアッ
プコース」は1996年2月をもって終了したが、その受講者たちが「しらたかダンベラ
ーズ」を結成し、その後も集まってダンベル体操を継続しているとの手紙をもらった。
そ
して、役場の3人の女性が自分たちの体験をもとにスタートしたこのダンベル体操講習会
は、いよいよ町役場で公に認知されるところとなり、孫、課が一丸となって推進する体制
がとられつつあるという。
毎月、第1、第3火曜日のダンベル講習会には、毎回新しい人
が集まり、町のダンベル人口が増加しているとのことである。
町報には毎月、ダンベル体
操に関する記事が載せられるようになっているが、大好評をえて「遠くの親せきにも送り
たいから」と、役場にもらいにくる町民もいるそうだ。
ダンベル革命。3人の女性が小さ
く始めたダンベル体操事業が、町民を動かし、町役場を動かし始めている。やれば動く。
ダンベル革命は、どこの村、どこの町、どこの市でもおこりうると思う。
その革命は、一
人の人間の実行力にかかっている。
お金は不要。
場所も不要。
道端で、広場で、その革命
をおこすことはできる。