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高齢者は健康作りのために何をやっているか








寝たきり防止のためには元気なうちからダンベル体操のようなレジスタンス運動を実行し て、丈夫でがっちりした脚腰をつくり、腕力を強化しておかなければならない。

その努力 はとくに、寝たきり年齢が近づいた高齢者によってなされる必要がある。

そこで、高齢者 はそのための努力をしているだろうか、と心配になるが、総務庁の調査によると、必ずし もその努力はなされていない様子にある(「高齢者一人暮らし・夫婦世帯に関する調査」 1995年)。



「自分の健康の増進について、気をつけていることは何か」という問いに 対して、2089人の高齢者(男788人、女1301人)の回答をみると、次のとおり である(複数回答)。




@休養や睡眠を十分にとる(55%)

A栄養のバランスのとれた食事をとる(55%)

B規則正しい生活を送る(49%)

C散歩やスポーツなどの運動をする(27%)

E健康診査などを定期的に受ける(25%)

以下、

E気持ちをなるべく明るく持つ、

F特にない、

G酒をひかえる、

Hタバコをひかえ るとなっている。

体づくりを意識していると思われるのは、Cの散歩やスポーツなどの運 動をする(27%)という一項目だけである。

スポーツといっても具体的に筋肉づくりに 焦点をあてたレジスタンス運動は、必ずしもそこに含まれていない。

すなわち、寝たきり 防止の対策として最も必要なレジスタンス運動は、健康づくり項目として意識されていな い。




そこで、高齢者はどのような健康情報を知りたいと思っているのか、同じく総務庁の 調査結果をみてみよう。




@老人性痴呆症について(27%)

A食生活のあり方について(27%)

B寝たきりの予防法について(24%)

Cガンや高血圧について(23%)

Dその他(3%)



この結果をみるに、高齢者の多くが痴呆、寝たきり、骨粗鬆症、そして介護などについて 、対策を知りたがっているが、健康増進のための運動法がわからない実情にあることがわ かる。

ジョギング、水泳、エアロビックエクササイズ、テニス、バレーなどの運動につい ては多くの人が知っている。

しかし、それらは高齢者にとって厳しすぎる運動である。

し たがって、高齢者に合った健康増進のための運動を知りたいということなのである。









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