ダイエット
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食べ過ぎの根本にある食欲調整の仕組みについて知っておく。
食欲中枢は血糖値をモニターしている。
視床下部が食欲を制御するメカニズムについてはいくつかの説があるけれど、なかでもい
ちばん説得力があるのが糖定常説である。
これは血液中の糖(グルコース)の量(血糖値
)の増減を感知して、それがある範囲内に収まるように摂食を調節しているという説。
満
腹中枢には、血糖値が上昇すると興奮するニューロン、グルコース受容性ニューロンがあ
る。
一方の空腹中枢には、血糖値が下がると興奮するニューロン、グルコース感受性ニュ
ーロンがある。
食事をして4〜5分で、炭水化物が分解されてグルコースとなって血液中
に出てくる。
すると次第に血糖値が上昇する。
血糖値はふつう100mg/dlほどだが
、これがやがて約130まで上がると満腹中枢が強く興奮する。
そして食べるのをやめる
ように大脳が命令を下すのだ。
けれど、満腹中枢はいつまでもエキサイトしてはいられな
い。
血糖値が上がると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、カラダの各細胞に
働き、血中のグルコースを取り込むように促す。
その結果、グルコースが血液から細胞へ
と移動して、血糖値が下がるからである。
グルコースは、筋肉や臓器などが利用する基本
的なエネルギー源なのだ。
とくに、脳や神経はグルコース以外のエネルギー源では働かな
い。
グルコースが不足しては大変だから、食欲中枢はその増減をモニターするようにでき
ているらしい。
カラダが使い切れないくらいのグルコースが血中にあふれたときは、イン
スリンはダブついた分を脂肪に変えてしまう。
かくて最終的には血糖値は下がる。
元来血
液中には、それほど多くのグルコースを溶かしておけないのである。
血糖値が下がると満
腹中枢の興奮も収まり、同時にインスリンの分泌量も滅る。
すると今度は、空腹中枢が興
奮する。
血糖値が80〜100を下回ると刺激されて、空腹を感じるのだ。
そして再び、
食べ物を口にする。人間の1日の食生活は、この繰り返しで成り立っている。