身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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にら
◎ユリ科
◎旬は春
◎強精作用が強いため、昔は修行僧が口にするのを禁じたほど。
◆(薬効)
下痢/腹痛/胸やけ/便秘/冷え性/貧血/つわり/スタミナ増強/鼻血/打ち身/痔
●強烈なにおいに、多くの薬効が隠されている
にらが日本に入ってきたのはそうとう古く、『古事記』にも記載されています。
江戸時代
には薬草として栽培されていました。
現在のように、野菜として広く食べられるようにな
ったのは戦後のことです。
にらといえば、すぐ独特のにおいを連想します。あのにおいは
硫化アリルという成分で、消化酵素の分泌を促し、食欲増進に役立つとともに、ビタミン
B1の吸収を高める重要な役割もあります。
くさいからといって敬遠するのは、いかにも
もったいない話です。にらはまた、ビタミン類の宝庫でもあります。
ビタミンAは、10
0gで成人男子の1日の必要量の9割をまかなえます。
ビタミンCも100g中25mg
と豊富ですし、B1、B2も含んでいます。また、カルシウムの多さもほうれんそうなみ
です。料理法としては、野菜炒め、みそ汁、にら玉、にらレバー、にら雑炊、ギョウザの
具と、工夫しだいでいろいろ考えられます。
●春先の勢いのいいにらが最高の味わい
春から秋にかけて、同じ株から何度も収穫できるので、年間を通して出回っています。
値
段も安定していますが、とくに春がもっとも安くなる時期です。
ただし、同じ根株から何
度もとるうちに、だんだん繊維が多くなって味が落ちますので、できれば初期に収穫した
ものを食べたいものです。
春先ならば、やわらかくて上質のものが出回っています。葉が
ぐったりした感じのものは、何度も収穫した株のものですから避けたほうがいいでしょう
。そのほか買うときのポイントは、葉先がまっすぐ伸びていて勢いのいいもの、葉の肉が
厚く、みずみずしい感じのものを選ぶことです。
保存は、ぬれた新聞紙にくるんで冷蔵庫
に入れておきます。
●下痢、腹痛には温かいにら雑炊がいちばん
昔から、下痢や腹痛によく効くといわれてきました。事実、寝冷え、食べすぎ、食あたり
などで腹具合の悪いときに食べると、不思議に下痢や腹痛がおさまります。
みそ汁の具に
して、温めて飲むのがいちばん簡単ですが、もうちょっと手をかけるつもりなら、にら雑
炊を作って食べると、いっそう効果的です。
下痢がひどい場合は、その汁だけを飲んでも
効果があります。
胃の調子がおかしいときも、効果は抜群です。胸やけ、胃のもたれがあ
り、げっぷが出るといった症状の場合、にらをしぼった汁を杯に2杯ほど用意し、それに
すりおろしたしょうが少々と牛乳を加えて飲みます。
胃に食物がもたれている場合にも、
にらを食べれば消化が促進され、胃の不快感が緩和されます。
また、くさみのもとである
硫化アリルには、消化液の分泌を助け、腸を整える作用もあるので、常食すれば便秘の解
消にも役立ちます。もうひとつの作用に保温効果というものがあります。にらを食べれば
冬でも体の芯からポカポカ温まってくるほど。
婦人の冷え症や貧血には、にらの炒め物や
にらレバーをよく食べるようにするとよいでしょう。
また、妊婦のつわりには、しぼり汁
にしょうがをおろしたものを少々加え、砂糖をまぜて飲むと、吐き気が軽くなります。
●陽起草という俗称が示す、抜群の強壮効果
にんにくやにらなどにおいの強いものは、昔から男性がスタミナ増強に好んで食べていま
した。
これは決して迷信ではありません。
抜群の強壮効果があります。
にらのことを、別
名「陽超草」(ヨウキソウ)というのは、男性自身にそれだけの活力を与えるという意味
からです。
みそ汁やにらレバーなどの料理の形で食べても効きめはありますが、もっと端
的な効果を望む場合は、生のにらを細かくきざんで食べるか、ジューサーで青汁にして飲
むといいでしょう。
1回に20gほどの生にらをジュースにします。飲みにくい場合は水
で薄めて、ハチミツを少々加えます。
止血作用もあるといわれます。鼻血が出たときは、
すりつぶした汁を杯1杯ほど飲めば止まります。
汁を直接鼻腔にたらしても、同様の効果
を発揮します。
また、外用薬としても、意外な効果を発揮します。
打ち身のはれ、痛みに
は、すりつぶしたものをガーゼに塗って、患部を湿布します。また痔には、煎じた汁で患
部をよく洗うと、患部の痛みがやわらぎ、出血が止まります。
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