身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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ニンジン「人参」





◎セリ科




◎とくに旬はないが、秋から冬にかけてがおいしい。




◎アフガニスタンが原産。日本に入ってきたのは江戸時代のころ




かぜの予防/血圧降下/視力回復/乾燥肌/貝皿/冷え症/便秘/むく み/美肌




●群を抜くカロチンの豊富さ


朝鮮にんじんとまぎらわしい名前ですが、朝鮮にんじんはウコギ科で、ぜんぜん別のもの です。
西洋種と東洋種があり、ふつうに出回っているのは西洋種。

関西でよく食べられる 赤みの強い金時にんじんが東洋種です。
また、お正月用として一部の地域に出回る、ごぼ うのような長にんじんも東洋種です。
最近はミニキャロットという、ひとロサイズのかわ いらしい西洋種が人気を呼んでいます。
西洋種のほうが栽培しやすく、栄養価から見ても カロチン含有量が多いなどの利点があり、最近では東洋種はすっかり影が薄くなってしま いました。

金時にんじんは色が濃いので、一見ほかの品種よりカロチンが多そうですが、 あの赤さはアントシアンという色素によるもので、カロチン含有量とは関係ありません。

にんじんは食べても甘みがあっておいしく、見た目も美しい野菜なので、和洋中と、あら ゆる料理に欠かせません。
生でもよし、煮ても妙めても、漬けてもおいしくいただける、 まさに野菜の万能選手。
とくに油と相性がいいため、てんぶらやきんぴら、バターソテー などにぴったりです。

栄養の点では、緑黄色野菜の特徴であるカロチンの多さが目立って います。にんじんのカロチンをビタミンAに換算すると、100g中4100IUもあり 、これは、1日の成人男子の必要量の2倍以上。
しかもカロチンは、生で食べるよりボイ ルしたり、油で調理した場合のほうが、ずっと吸収率がよくなるというメリットがありま す。
ビタミン摂取は生にかぎると、せっせとにんじんサラダを食べている人は、ちょっと 頭を切り替えたほうがいいかもしれません。
また、カロチンは皮の部分に多く含まれてい ますので、なるべく皮はむかずに利用したいものです。




●根よりずっと栄養価の高いにんじんの葉


にんじん特有の甘みは、蔗糖とブドウ糖が含まれているためです。

カロチンのほかにもビ タミンは、B1、B2、Cを少量含み、カルシウム、鉄、リンも豊富です。

ただ、ビタミン Cを酸化する酵素アスコルビナーゼを含んでいるので、大根おろしとまぜたりすると、せ っかくの大根のビタミンCが破壊されてしまいます。この点は注意してください。

根だけ でなく、葉の部分にも栄養があります。たんぱく質は根の3倍、カルシウムは根の5倍、 脂質、含水炭素、鉄分、いずれも根より葉のほうが豊富に含んでいます。

スーパーなどで は葉つきのものは手に入りませんが、有機野菜を売る店などで手に入れた場合は、ぜひ捨 てずに利用したいものです。
きざんでしょうゆ煮にしたり、妙め物や揚げ物にもよく、や わらかい若葉は、さっとゆでておひたしにしても、おいしくいただけます。

年間を通して 出回っていますので、とくに旬はありませんが、秋から冬にかけてがいちばん味がよくな ります。
買うときのポイントは、色が鮮やかで、首の部分に青みや黒ずみのないものを選 びます。
先端が割れているようなものも避けたほうがいいでしょう。保存はむれないよう に水気をよくふいて、冷蔵庫に入れます。冬は室温に置いても長期の保存が可能です。




●常食すればガンの予防にもなる


にんじんを常食していると、かぜなどの細菌感染の予防になります。

これはにんじんに含 まれるカロチン(ビタミンA)が、のどや鼻の粘膜を丈夫にし、細菌に対して抵抗力を増 す働きがあるからです。
またカロチンには、血圧を下げる働きのあることも知られていま す。

料理の形で毎日食べるのが無理であれば、ジュースにして朝昼晩、3食ごとに飲むと いいでしょう。高血圧がしだいに改善されます。
最近の研究では、カロチンに抗ガン作用 があるともいわれています。
これはビタミンAが、体内の物質の酸化や変質を防ぐ役目が あるからです。

また、にんじんに含まれているリボフラビン(ビタミンB2)や葉酸にも 、抗ガン作用がありますので、毎日食べていれば、ガンの予防になりそうです。




●女性に最適、美容効果の高いにんじんジュース


ビタミンAは、夜盲症(トリ目)をなおし、視力を強化してくれます。

また、肌をなめら かにする働きがあるので、乾燥肌の人や皮膚の角質化が気になる人も、毎日にんじんジュ ースを飲むといいでしょう。

にんじんにヨーグルトとハチミツをまぜてジュースを作れば 、口あたりもよく、おいしく飲めます。
また、にんじん1本とりんご1個を合わせたジュ ースにしてもけっこうです。




●葉は増血に、種子は利尿効果がある


ビタミンAは、血中の脂肪が酸化することを防ぎますので、高脂血症のある慢性肝炎に効 力を発揮します。

ビタミンAと鉄分は造血を促し、血行をよくするので、貧血ぎみの人は 、たくさん食べるようにするといいでしょう。

冷え症の人も、常食すると体が温まります 。
にんじんの補血効果は、虚弱体質の人や疲労回復にも役立ちます。

ただし、食べすぎる と、手や顔が黄色くなることがあるので要注意です。
葉を青汁にして飲めば、貧血の改善 にはいっそう効果的です。
葉だけでは飲みにくいので、小松菜や大根葉などとともに、く だものをベースにして作るといいでしょう。

にんじんに含まれるビフィズス因子は、腸の 働きを助けるといわれていますので、便秘の人は、毎朝コップー杯のにんじんジュースを 飲む習慣をつけましよう。
また、胃にもやさしい野菜ですので、ゆでたものや裏ごしした ものは、胃腸が弱っているときには最適の食べ物です。

腎臓病でむくみが出ているときは 、にんじんの種子6、〜12gを600mlの水で煎じたものを、1日3回服用します。 種子には、利尿効果があるので、むくみがひきます。
変わった使い方では、にんじんとか ぶを1個ずつ、ミキサーにかけてつぶしたもので顔をパックし、約20分たったら水で流 します。
これはハンガリーに昔から伝わる、肌につやを与える美顔法です。









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