身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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玄米


◆(薬効)


・かっけ

・便秘

・神経安定

・老化防止

・神経安定

・体力回復




○稲の生命のみなもと胚芽とぬかをもつ、栄養分豊富な質の高いエネルギー源

●弥生時代からすでに精白されていた米


米は禾本(かほん)科植物の稲からとった高品位の食品です。
原産地は東南アジアからイ ンドにわたる広い地域といわれ、この地域や中国、朝鮮、日本の主食となっています。

日 本でもそうとう古くから稲を栽培していたようです。
弥生時代の遺跡あとからうすやきね が発見されたということから、当時すでに米の精白もしていたらしいことがわかります。

稲のもみからもみがらをとって、ぬかがついている状態の米を玄米といいます。この玄米 をついて精白したものが精白米。
つまり、われわれがふつう食べている白米です。




●玄米の胚芽どぬが層に微量栄養分が集中


玄米は外側がぬか層で包まれており、なかに胚乳(白米の部分)と胚芽があります。

白米 は玄米を精白したものですが、この精白処理をするときに、胚芽とぬか層をとって胚乳部 分だけにします。
胚芽は字からもわかるように芽を出すところですから、栄養分も豊富に 含んでいます。白米は、こんな栄養分があるところを捨ててしまうのですから、もったい ない話です。

 俗に玄米のことを「生き米」、白米のことを「死に米」というのは、この 胚芽の有無からです。
玄米と白米を同じように水を注いでおくと、白米のほうにはなんの 変化もおこらないのに、玄米のほうは2〜3日たつと芽が出てきます。稲の生命のみなも と、それが胚芽というわけです。




●玄米は消化が悪いのが難点


では、「生き米」である玄米を、わざわざめんどうな精白までして白米にするのはなぜで しょうか?それは、玄米のままではかたくて食べにくいからです。

玄米は外側をぬか層が おおっていて、胚乳を守っています。
このぬか層は水以外のものをとおさず、酸にもアル カリにもかなり強いので、胃液でもなかなか消化されません。
しかし、消化しにくいとい われる玄米も、消化よく食べやすくする方法はいろいろあります。栄養学的に見て、玄米 はもっと注目したい食品といえるでしょう。




●炊く前に蒸して、やわらかくするのがコツ


玄米食が健康にいいことはだれでも知っていますが、なかなかなじめないのは、炊きかた がむずかしいからでしょう。

電気炊飯器で白米と同じように炊いたのでは、かたくて消化 不良をおこしてしまいます。
かといって、あまり加熱時間を長くすると、今度はビタミン 類が減少してしまいます。
そこで、圧力がまで炊くのがいちばん簡単ですが、ふつうの電 気炊飯器でも、工夫しだいでおいしく炊くことができます。

電気炊飯器で炊く場合には、 炊く前にひと手間かけて、やわらかくするのがポイントです。
1昼夜(冬場はできれば2 昼夜)水につけておいた玄米を蒸し器で30分ほど蒸し、ある程度やわらかくしてから電 気炊飯器で炊けば、やわらかくおいしい玄米が食べられます。
また、蒸し器で蒸すのがめ んどうなら、電気炊飯器で2度炊きするのでもかまいません。
このときは水をやや多めに します。玄米2カップに対し、水3カップという割合がベストです。じょうずに炊いた玄 米は甘みがあり、食べなれた人は白米よりもおいしいといいます。




●だんごやオートミ‐ルにするのも一方法


胃腸が弱くて玄米食だと下痢をしやすい、子どもが玄米をいやがるなどという場合におす すめしたいのが、玄米だんごです。

これは玄米を粉にして作ったものですから、消化がよ く、味もなかなかのものです。
まず、玄米を洗ってそのままミキサーで粉にし、とり出し て湯でこねます。小さく丸めて蒸し器で蒸せばできあがり。
玄米だんごは、きなこ、しょ うゆ、あんなどをまぶすと、子どももあきないで食べてくれます。
玄米をマッシュ状にし て食べるのもよいでしょう。
ミキサーで粉にし、鍋でからいりしたものを湯や牛乳で溶き、 しばらく煮たあとで砂糖や牛乳をかけて食べるのです。オートミールのような感じで、こ れも子どもには好まれるはずです。




●かっけ予防に効力を発揮する玄米


玄米の胚芽やぬか層には炭水化物のほか、脂肪、たんぱく質、食物繊維、ビタミン類、ナ イアシン、パントテン酸、リン、それに各種ミネラルや酵素類も含まれています。

とくに 多く含まれているのがビタミンB1。このビタミンが不足するとかっけになるというのは、 どなたもご存じでしょう。
「江戸わずらい」という言葉があります。これはかっけのこと らしいのですが、江戸時代に雑穀を食べていた農民はかからず、白米ばかりを食べていた 江戸っ子だけがかかったので、こうよばれるようになりました。
日本ばかりでなく、白米 を常食している米食地帯では、多かれ少なかれかっけに悩まされてきたようです。
中国や インドの古い文献にもかっけのことが出てくるくらいですから、白米とかっけの関係はそ うとう古いようです。
これは逆にいえば、ビタミンB1のたっぷり含まれた胚芽やぬか層 のついた玄米をじょうずに調理して食べていれば、かっけの心配はほとんどないというこ とです。




●便秘や肥満を治す繊維質が多い


ビタミンB1のほかに、玄米には白米の約3倍の繊維質が含まれています。

繊維質は胃で 消化されず、腸に達して腸の運動を活発にします。
したがって、玄米を食べると便秘に効 果があるのです。また、腹もちがよく、白米のように食べすぎるということがあまりあり ません。
肥満ぎみの人にはうってつけだといわれるのはこのためです。繊維質は腸のなか の有害物質を外へ排出する効果ももっているため、ガンや成人病の予防にもなるでしょう。




●老化を防ぎ、髪を黒く保つ


胚芽の部分にはビタミンEが多量に含まれています。

ビタミンEは赤血球を守り、また老 化防止に役だつともいわれるものです。
ミネラル類も豊富で、とくにセレニウムというミ ネラルを多く含んでいます。
セレニウムは髪の成分であるメラニン色素を生成するのに重 要な役割を果たすといわれています。
したがって、髪を黒々とした状態に保つ作用もして くれるでしょう。




●神経をおだやかにするビタミンB6


白米に精白するさいに少なくなってしまうビタミンB6やマグネシウムも、玄米には残っ ています。

ビタミンB6が不足すると、抑制作用をもつ神経伝達物質のガンマ・アミノ酪 酸の合成ができなくなります。
動物実験では、イライラしたり、異常に興奮したり、音に 対して過剰に反応するようになると報告されています。
玄米を常食していると、こうした 精神不安定がなくなり、安定した精神状態になるといわれます。




●玄米の重湯は体力回復食


白米と同じ程度のカロリーで、白米を上まわるビタミン類、カルシウム、リンなどを含ん でいるので、スタミナをつけたり、持久力をつけたりするのにうってつけ。

玄米は質の高 いエネルギー源なのです。
昔の人が病後に玄米の重湯を飲んだのは、玄米のエキスが弱っ た体力の回復に役だつことを知っていたからでしょう。
かぜなどで数日寝こんだあとなど には、この玄米の重湯を飲んでみることをおすすめします。









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