身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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みそ
◆味噌汁をはじめ、いろいろな料理に使われる、日本人には欠かせない調味料
◆精力増強/かぜ/神経痛/リュウマチ/心臓病
●みそ蔵を建てていた大名も
みそは日本人にとって欠かすことのできない食品です。
あまりになじみが深いため、日本
で作られたもののように思われていますが、じつは中国あるいは朝鮮半島から渡ってきた
食品です。
平安時代に唐の僧・湛誉が伝えたとも、奈良時代に鑑真が伝えたともいわれて
います。
当時はまだ「味噌」という名は用いられておらず、「密祖」あるいは「未醤(末
醤)」とよばれていました。
形状もいまのみそとはほど遠く、ポロボロした粒状で、むし
ろ現代でいえば大徳寺納豆に近いものであったようです。
みそが、大事な栄養源であるこ
とは昔から認識されていたようで、江戸時代になると屋敷内におかかえのみそ職人をおき
、みそ蔵を建てていた大名もいたほどでした。
●60種類もあるみそ
みそはゆで大豆に塩とこうじ菌を加えて、おけなどに入れて上から重しをのせて作る、す
ぐれた発酵食品です。
製法や産地、色などで細かく分けることができますが、製法からい
えば、米から作ったこうじを使う米みそがもっとも多く、みその8割がこれにあたります
。
秋田みそ、仙台みそ、信州みそなどがあり、ほぼ全国で作られています。麦こうじで作
る麦みそは、おもに九州で作られており、これはしこんだ年にもう食べることができます
。
大豆からこうじを作る豆みそは、おもに東海地方で作られ、八丁みそとよばれ、独特の
香りとかるい渋みが特徴です。これは熟成までに3年もかかります。
●ご飯とみそ汁は理想的なへルシーメニュ‐
みそには、米にはない必須アミノ酸が含まれていますから、ご飯とみそ汁という組み合わ
せは、理想的な食事ということになります。
みそ汁は汁の実がなんであれ、最終的にはお
いしく仕上がる、じつにありがたい調理法です。
根菜類や葉野菜のほか、豆腐、わかめな
ども合いますし、さつま汁のように肉類を加えることもあります。
実だくさんにすると野
菜が豊富に食べられ、しかもあきるということがありません。
日本人の食生活に欠かすこ
とのできない、じつに合理的な料理といってよいでしょう。
このほか、魚のみそ煮、田楽
などにも使いますし、サラダのみそドレッシングにするなど、新しい利用法もいろいろ考
案されています。
●防腐力が強く、食品を保存するはたらきがある
みその強い防腐力も忘れることはできません。
この作用を利用したのがみそ潰けです。大
根やごぼうなどの野菜のほか、魚や肉を潰けたものもあり、冷蔵庫のない時代は貴重な保
存食でした。
登山やキャンプのときなどに肉類を長く保たせたいなら、前もって加熱して
からみそに潰けて、ビニール袋に入れて持ち運ぶことです。夏でも2〜3週間くらいはだ
いじょうぶ。
もちろんみそも食べられますから、一石二鳥です。
毎日のように食卓に登場
するみそですから、買うときにはできるだけ品質のよい製品を選びたいもの。
無添加で、
色つやがよく、独特の芳香の高いものを求めるようにしましょう。
●未熟なみそほど栄養価は高い
みそは、こうじ菌とバクテリアなどの微生物によって発酵しますが、このとき大豆のたん
ぱく質や脂質、ビタミン類などが減少していきます。
そのため栄養価は、じつは未熟なみ
そほどすぐれているのです。
しかし、味は熟成したものにかないません。なお、みその製
造過程では、熟成した大豆のたんぱく質がアミノ酸に変化します。
●豆みそはスタミナアツプ効果がばつぐん
みそのアミノ酸のうち、アルギニンにも注目したいものです。
一時期、ドリンク剤でさか
んに「アルギニン入り」をうたい文句にしていた製品がありましたが、これでもわかるよ
うに、アルギニンにはスタミナをつけ、精力増強効果があるなどといわれています。
なか
でもこれは、八丁みそなど豆みそに多く含まれていますので、疲れぎみの中高年の人は、
八丁みそを使ったみそ汁を毎日飲むようにすれば、パワーの回復ができるかもしれません
。
また、天然グルタミン酸、リノール酸などにより活力をつけ、健脳にも効果的といわれ
ています。
最近みそやみそ汁のすばらしさが欧米でも広く知られ、「ミソスープ」を飲む
人がふえたといいますが、まさに、世界にほこれる食品といえます。
●かぜの特効薬、ねぎみそ湯
みそはすぐれた調昧料であり、栄養食品であるとともに、昔から薬としてあつかわれてき
ました。
かぜをひいたときに、ねぎみそを飲むのは有名な療法です。長ねぎの白い部分を
みじん切りにし、みそを加えて熱湯を注いで飲みます。
ねぎの薬効とあいまってからだが
温まり、ゾクゾクする寒けを治します。
めんどうなら、たんにみそにお湯をさしただけで
もかまいません。
●神経痛、心臓病には「ごま油みそ」
神経痛やリューマチ、心臓病などに効くとされる民間療法が、みそとごま油をまぜたもの
。
鍋にみそとごま油を入れ、火にかけて全体がとろりとなるようによくねりまぜます。
こ
れを毎日、ご飯にのせて食べます。かつおぶしや昆布の粉、米ぬかなどをまぜると、さら
に栄養価が高まり、いろいろな病気にも効果的だとされています。
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