身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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乳糖
■乳糖は体内でこんな作用をします
・工ネルギー源になる。
・グリコーゲンとして体内に貯蔵される。
・中性脂肪に変えられて体内に貯蔵される。
・血糖として体内を循環し、エネルギーを供給する。
・身体の構成成分(アミノ酸、糖タンパク質、糖脂質、核酸成分など)となる。
・腸内細菌の繁殖を助け、カルシウム、マグネシウムなどの吸収作用をよくする。
■腸内の有用菌の繁殖を助ける
乳糖(ラクトース)は乳汁にしかなく、母乳、牛乳に含まれ、ブドウ糖とガラクトースが
結合した二糖。
牛乳を飲むとおなかがゴロゴロしたり、ときには下痢したりする人が、日
本人には多数います。
このような症状を「乳糖不耐症」とか「乳糖分解不全性一過性下痢
」といいます。
■乳糖不耐症
乳糖は、小腸粘膜上皮細胞表面にある微絨毛膜上で、ラクターゼという消化酵素によって
単糖に分解されてから、吸収されます。
母乳や牛乳をたくさん飲んでいた乳幼児の頃には
、このラクターゼ活性が高いために、乳糖は容易に消化吸収されます。
しかし、ラクター
ゼ活性は成長とともに低下するので、成人になると乳糖を消化しにくくなります。
その結
果、未消化の乳糖が大腸に運ばれて腸内細菌によって発酵され、その発酵産物が下痢を誘
発したり、腹部の膨満や腹痛をおこしたりします。
全世界の成人の約90%がラクターゼ
欠損であるといわれていますが、その程度には個人差があります。
また、古来から動物の
乳を常食としていたアフリカや北欧の人々は、成人になってもラクターゼの活性が低下し
ません。
■乳糖分解牛乳
乳糖不耐症の人も牛乳を飲めるようにと、乳糖の一部をあらかじめ分解した「乳糖分解牛
乳(雪印乳業、商品名アカディ)があります。
乳糖分解牛乳は、ラクターゼを添加するこ
とによって、乳糖の約30%をブドウ糖とガラクトースに変えたものです。
ただし、2種
類の糖の甘味が感じられるようになってますので、本来の牛乳と比べると、いささか甘い
味がします。
また、ヨーグルトやナチュラルチーズなどは、乳酸菌によって乳糖の一部が
分解されているので、乳糖不耐症の人も安心して食べられます。