墨跡№55-【無一物中無尽蔵】

 墨跡第55回目は、国泰寺派管長・澤大道老師の「無一物中無尽蔵(むいちもつちゅうむじんぞう)」です。
 大意は、『まったく一物もないということは、例もないがゆえに、そこには尽きることもなく収められることを示している。これは単なる物質のことではなく、煩悩や執着を一物も持たずにすべて取り払い、「無」の心境となれば、すべてのものが心中に入ってくるということ。心を清浄にすることが大切である。』(写真・大意ともに、日本の心 禅宗各派管長・師家 墨跡 株式会社・千眞工藝 より)

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和6年5月24日(月):第4788号】