魚町の能−魚町街角美術館ー  場所の地図

 よく利用している田辺仏具店の店内に、表題の展示を見つけました。次のように解説されています。

 魚町の「安海熊野社」は安らかな海を祈祷することから、今川義元の命により一帯の豊かな漁場からの魚貝の売買をこの境内だけに限定されました。やがて諸国希なる大造りな魚市に成長し、魚町の御用商人は吉田藩への頻繁な出入りをし、武士の式楽である能楽の造詣を深めました。
 幕府において老中などの要職を務めた松平家の膨大な能楽資産を、廃藩置県時に有償にて魚町が譲り受け、第一級の優秀な面や装束を用いての町民による演能が開催され、終戦まで続きました。
 豊橋大空襲を予測し町民総出でこの資産を守り、総計360点を県の文化財指定を受け、民館として保存し今に至ります。

 田辺仏具店の展示されている能面は、「十六」、能曲「敦盛」での平敦盛(魚町安海熊野神社の能面を基に制作された新作面)

 展示店舗は、田辺仏具店他四店舗です。次の機会には、他の店舗も訪れたいと思います。

≪令和5(2023)年11月10日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和5年11月13日(月):第4580号】