家紋㉓-「庵木瓜」紋

 庵紋は、粗末な仮小屋である庵をモチーフとした家紋。中世では出家者の活動拠点となる一方、風流なものとして絵巻物などに多く描かれた。庵紋としては、庵だけ独立して描かれることは少なく、他の紋を中に描くことが多い。初期の庵紋は屋根と柱の区別がなく曲線で描かれていたが、江戸時代以降は三角形の屋根と長方形の柱の組み合わせで描かれるようになった。その形が素朴で風流なことから用いられるようになったと思われる。(家紋のいろはより)
 檀家様で使われているのは、「庵木瓜」及び「丸に庵木瓜」紋です。木瓜【第4380号】については、すでに紹介済みです。

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和5年9月8日(金):第4517号】