設楽原古戦場いろはかるたI

閻魔堂  場所の地図

 信玄塚・小塚の東側に小さなお堂があります。それが閻魔堂です。平成11(1999)年2月に新築落成された旨の表示があり、中には石造りの閻魔大王が祀られています。この閻魔大王は、宝暦7(1757)年作と伝えられており、この地区の当時の領主である設楽貞根が施主として建てたもので、高さは212p(像高154p)で玖老勢石製です。昭和33(1958)年に新城市文化財に指定されています。
 ここにある閻魔大王は、お参りすれば日頃の非を許してもらえる上に、病魔退治の仏様として,毎年8月15日に行われる祭りである「火おんどり」の火の粉をあびた人には、夏病やぜん息等の喉の病気に霊験あらたかといわれており、地元で篤く信仰されています。像の裏にはやさしく微笑む地蔵尊を背負っており、厄難を防ぎ、西方極楽浄土に行きの切符を約束をしてくれると伝えられています。嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれると恐れられる閻魔大王も,実は人を罰するためでなく、われわれ人間を地獄へ行かせないよう、この世での悪行を戒めているといわれています。
 祭り「火おんどり」については、閻魔堂前に石碑があり、次のように由来が記載されています。
 『塚より亡霊蜂が大群と化して人馬を刺し,信州往還不通となれば,勝楽寺和尚導師となり,村々共々大施餓鬼松焚供養せしところ,群蜂の患止みしと.是即ち火おんどりの始めと言い伝う。』

 この閻魔堂の南側壁面に、「設楽原古戦場いろはかるた」の13句が示されています。この中の8句は、ゆかりの場所に大きく示されていますが、4句はここだけの表示になっています。

閻魔堂 閻魔堂上部にある扁額
閻魔大王石像 閻魔大王アップ
「設楽原古戦場いろはかるた」の13句
≪平成27(2015)年1月24日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和5年8月11日(金):第4489号】