家紋⑬-丸に五瓜に唐花

 木瓜(もっこう)紋は既に、「丸に木瓜」紋を紹介していますが、この紋の一種で、「丸に五瓜(ごと)に唐花」紋の檀家様も見られます。五瓜部分が木瓜の文様で、五瓜の中に「唐花」が描かれています。唐花紋とは、多種多様な花形の紋章の総称で、文様としての美しさから家紋となりました。唐花は大陸伝来の古い文様で、モチーフとなるような植物は実在しません。文様としては奈良時代にはすでに用いられており、正倉院の御物などにもみれます。 花弁の先端が3つの弧で描かれるのが特徴です。唐花の花弁は3〜7弁からなりますが、4弁のものは「花菱」「花角」として別に扱います。(家紋のいろはより)

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和5年5月31日(水):第4417号】