墨跡№5-【春在枝頭已十分】
墨跡第5回目は、令和5年2月のカレンダーに掲載されている、永源寺派管長・道前慈明(どうまえじみょう)老師の「春在枝頭已十分(はるはしとうにあってすでにじゅうぶん)」です。
大意は、「春を尋ねてあちこち歩いたが、どこにも春を見出すことはできなかった。帰宅して、ふと我が家の梅の枝を手に取ってみると、花が一つ二つ、いともふくよかに、よい香りを放ち咲いていたのだ。真理や幸福は、外へ探せば探すほど遠ざかってしまうものである。眼を内に向け、心と向かい合い、『今ここ』が『已に十分』という気概で歩んでいこう。」(写真・大意ともに、日本の心 禅宗各派管長・師家 墨跡 株式会社・千眞工藝 より)
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和5年2月2日(木):第4301号】