安城八景B
5 了雲院晩鐘 場所の地図
雪降りて 安祥山(あんしょうざん)や 暮れの鐘 仙風舎柳月
了雲院大乗寺は、安城城が廃城になった後、江戸時代の寛政4(1792)年以後に現在の位置に建てられている。柳月は「鐘の響きが松林と共鳴して趣がある」と述べている。彼は、現在の安城町東尾地区に生まれていることもあり、この晩鐘には幼少時からの思い入れがあったのかもしれない。ちなみに、大乗寺の梵鐘は、山門の上階に吊るされている。(文章・柳月の画はガイドマップより)
≪令和4(2022)年9月12日撮影≫ |
6 荒下落雁(あらしたらくがん) 場所の地図
雁鳴くや 風あらしたの 夕まぐれ 仙風舎柳月
柳月はこの句に込められた情景について、「よく実った長い稲穂が黄金色に色づくと、多くの雁が飛来して稲穂をついばむ様子は、言葉にできないほど趣がある」と表現している。また、周辺の水田については、「底なしの泥田で、村の人々は『アハラ』と呼んで、田植えをする際には竹の網の上に乗って行っていた。ためしに竹竿を突き刺してみたが、1丈(約3m)でも底に届かないため、その深さを想像してほしい」とも述べている。(文章・柳月の画はガイドマップより)
≪令和4(2022)年9月12日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年12月10日(土):第4247号】