現代文学大系㉒-丹羽文雄集-
ほぼ日課となった読書、文学全集の22冊目は、丹羽文雄集です。
丹羽文雄(1904-2005)は、昭和から平成にかけての代表的な小説家で、文化勲章受賞者で、100歳の長寿を全うしました。風俗描写にすぐれ、実家が寺院であったこともあり、仏教関係の作品も多く見受けられます。この集は、半分以上が、「菩提樹」で、私がこの全集で読んだ一番の長編です。「菩提樹」は、婿養子の住職とその義母の不倫関係を題材に描かれていますが、経歴を見ると、実話をモチーフにして描かれているようです。もう少し他の長編も読んでみたくなった一冊でした。
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年4月21日(木):第4022号】