現代文学大系㉑-谷崎潤一郎集(一)-

 巣ごもり生活における時間つぶしにはじめた文学全集の21冊目は、谷崎潤一郎集(一)です。
 谷崎潤一郎(1886-1965)は、明治末期から昭和中期にかけての代表的な小説家です。初期は耽美主義といわれ、男女間の関係をドラマチックに描いたが、その後、歴史小説やサスペンス小説等と多くのジャンルの作品を残しています。純文学の大家として、「文豪」・「大谷崎」と称されました。
 谷崎潤一郎の第一集に収められている作品は、耽美主義の作品が多く、どれも特異な夫婦関係を現しています。そして、一段落の長さ、段落最初の字下げがないこと、句読点のない作品があること、カタカナ表記の作品があることなどで、読破に難渋しました。それでも、小説でしか味わえない世界に浸りました。

≪令和4(2022)年3月4日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年3月4日(金):第3974号】