浜松市西区・龍雲寺 地獄極楽図⑬  場所の地図 

 浜松市西区にある龍雲寺【第3899号】にある地獄極楽図の第十三図です。

 第十三図の解説は次のように示されていました。

第十三図 三回忌
 三回忌では、五道転輪王によって裁かれる。この地獄極楽図は三回忌までの絵図なので、この絵図としてはここが最後の裁判である。
 もうすでに、裁判が結審して、どこかの世界に行っているのに、法要をし続ける事は無意味なのでは?という疑問も出てくる。裁判の資料に追善する追善供養をすることは多くの意味を持たなかったとしても、先祖に感謝し、生きていることに感謝し、多くのご縁に感謝する、報恩感謝の儀式として行うべきだといわれている。
 図の下部では 、鬼が亡者を苦しめ続けていた様々な道具を片付けている。鬼は悪いもの、と決めつけてしまうが、鬼はあくまで勤めとして、亡者を責めているのである。だから、終われば片付け、休みであれば相撲もとる。この世には様々な仕事がある。どの仕事もこの世をこの世としている大切な仕事である。している仕事でその人の人柄・人格まで決めつけてしまう人も多くいるが、仕事は勤めとして行っているのであり、人間性とは別問題である。

≪令和3(2021)年10月26日奉拝≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年2月28日(月):第3970号】