浜松市西区・龍雲寺 地獄極楽図⑫ 場所の地図
浜松市西区にある龍雲寺【第3899号】にある地獄極楽図の第十二図です。
第十二図の解説は次のように示されていました。
第十二図 一周忌
一周忌では、都市王の裁きを受ける。都市王は亡者に「法華教」及び阿弥陀仏の功徳を説く王である。前図で説明したが、この図は三回忌までの絵図である為、ここまでくると裁きといっても、叱責するものではなく、教えを説き、良い心に誘導するようなものになってくる。
図の上部では、お釈迦様が普賢・文殊を従え、二十八部衆に説法をしている。釈迦の浄土である。
地獄の休日
盆には、地獄の窯のふたが開いて、地獄が休みになると言われている。地獄がお休みだから先祖が返ってくると言われているのである。地獄から戻る際に、早く家に帰れるようにと胡瓜で作った馬を用意し、帰りは、あまり早く行ってくれるなと、茄子で作った牛を用意する。この馬と牛であるが、最近では出来合いのものがスーパーで売られている。形として馬と牛を置くことが大切なのではなく、亡き人の事を思いながら、馬と牛を手作りで作っていく。手をかけ、心向ける。そんな人の心の中にこそ亡き者は必ず帰ってくるだろう。
≪令和3(2021)年10月26日奉拝≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年2月27日(日):第3969号】