浜松市西区・龍雲寺 地獄極楽図⑩ 場所の地図
浜松市西区にある龍雲寺【第3899号】にある地獄極楽図の第十図です。
第十図の解説は次のように示されていました。
第十図 尽七日(じんなぬか)(49日目)四十九日
七七日では、いよいよ最後の裁きが泰山王によって下される。この裁きによって、六つの行先の中からどこに行くのかが決まる。六道といい、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人界、天上である。
餓鬼道に落ちると、飢えた鬼となり日々飢え苦しむ。ただ周りには食べ物や飲み物は多くあるのだが、食べようとする燃え尽き、飲もうとしても喉が針の細さしかなく、一向に満足できない。生前に、欲しい欲しいと言って暮らしていた人たちが落ちる世界といわれている。欲しいと言うのを止めれば満たされるが、欲しいと思い続けるうちはずっと飢えているのである。
畜生道に落ちると弱肉強食の食って食われる動物の世界に落とされる。皆で幸せに暮らしていけばいいのに、弱肉強食の理論で暮らしていたものは、まさにその世界に落とされ、食って食われて過ごす。
修羅道はまさに争いの世界である。戦争、暴力などの争いだけでなく、口論や揉め事。そんな事ばかりしている人は、戦いに明け暮れ、心身ともに安らぎのない世界に落とされるのである。
人界は人間である。また新たな人間として生を受ける。六道の中で二番目に良い世界で、一見素晴らしそうだが、人間として生きることは様々な苦しみを伴う世界である。
天上は、素晴らしい苦しみなき世界。六道の中で最高である。
≪令和3(2021)年10月26日奉拝≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和4年2月24日(木):第3966号】