安城・南吉ウォークラリー①

 安城市が開発したスマホアプリ「安城ARナビ」にいくつかの散策コースがあります。南吉に関する三つ目の散策コースが、「南吉ウォークラリー」です。南吉の思い出の地約5km、時間として約1時間のコースで、ポイントは、全部で11箇所、3回に分けて、コースのポイントを紹介します。今回は、ポイント1から3までです。


1、アンフォーレ
 現在アンフォーレがある場所には、南吉が安城にいた時代、「厚生病院」がありました。南吉は安城に下宿する前、当時の半田市の家から電車で勤務先である安城等当女学校まで通っていました。安城駅を降りた南吉は、厚生病院の前を歩いて安城高等女学校に通っていたと思われます。
 また、毎年南吉の生誕日である7月30日には、アンフォーレで新美南吉生誕祭が開催されています。


2、日新堂書店
 南吉は、何げない日常をたくさん日記として書き残していました。安城時代に書かれた日記には、安城駅前の商店街のお店がたくさん出てきます。その中の一つが、この「日新堂書店」で、南吉はよくこの場所で本を買ったりしていました。


3、まちのえき 岡菊苑
 初代安城町長務めた岡田菊次郞が住んでいた家屋です。南吉と直接関係があったかはわかりませんが、菊次郞は、矢作川上流域に毎時用水の水源確保のための山林経営を推進した人物です。南吉は、菊次郞と同じ時代に生き、明治用水の計画をつくった都築厚弥の伝記を執筆しようとしていました。志半ばに、南吉は病で亡くなってしまいますが、当時のメモには、「明治用水に水の来る頃のたのしさを書くこと」など、書こうとしていたことが残っています。

≪令和3(2021)年11月2日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【令和3年12月12日(日):第3892号】